花巻東8強!9回無安打から10回サヨナラ 大谷先輩の雪辱へ

[ 2018年4月1日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会3回戦   花巻東1―0彦根東 ( 2018年3月31日    甲子園 )

延長10回、藤森がサヨナラとなる中犠飛を放つ
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 3回戦4試合が行われ、8強が出そろった。花巻東(岩手)は藤森晃希内野手(3年)の犠飛で1―0のサヨナラ勝ち。9回まで無安打投球の彦根東(滋賀)の増居翔太投手(3年)を延長10回に捉えた。春連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)は今秋ドラフト1位候補の根尾昂内野手(3年)が今大会初登板し、4安打1失点で完投勝利。三重(三重)、星稜(石川)も1日の準々決勝に進んだ。

 無死満塁。藤森が中堅に飛球を放つと、両アルプス席から歓声と悲鳴が巻き起こった。タッチアップした三塁走者・紺野が生還。9回まで無安打だったチームが10回にはサヨナラの歓喜だ。お立ち台で藤森は「真っすぐにタイミングが合ってくれた。うれしい気持ちでいっぱいです」と頬を赤くした。

 9回まで出塁は4四球のみで14三振。左腕・増居に封じられた。突破口を開いたのは4番・紺野。10回の先頭で「意地でも出てやろう」と苦戦した高め直球を右前へ運んだ、そこから四球、安打とつながり、最後は9回から三塁に入った「守備の男」藤森が公式戦初のサヨナラ打となる犠飛で決めた。

 6回1死三塁の守備ではスクイズを阻止。一塁・上戸鎖(かみとくさり)が「アー?」と叫びながら決死の猛チャージでバントの打球を捕球し、打者にタッチして三塁走者も三本間で挟み併殺を完成させた。今大会から採用された無死一、二塁で始まるタイブレークに備えて練習した極端なバントシフトがはまった。佐々木洋監督は「守り勝った。勝ちきる強いチームになっている」とナインの成長に目を細めた。

 8強入りは菊池(現西武)を擁して準優勝した09年以来で、次は大阪桐蔭戦だ。12年大会では初戦で当たり、大谷(現エンゼルス)が藤浪(現阪神)から一発を放ったものの2―9で完敗。リベンジ戦になる。30日には菊池が日本ハムとの開幕戦を白星で飾り、大谷は海の向こうでメジャー初安打をマーク。藤森は「尊敬している先輩。刺激になる。自分たちも頑張らないといけない」と話した。 (渡辺 剛太)

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2018年4月1日のニュース