阪神・大山 2年目の飛躍1号 通算8本目は自身初の右方向

[ 2018年3月31日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―1巨人 ( 2018年3月30日    東京D )

<巨・神>3回2死一塁、大山は右越え2ランを放ちガッツポーズ
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 初めて味わう雰囲気の一戦を終え、阪神・大山は「いつも以上に緊張しました」と本音をこぼした。自身初の開幕戦で、しかも伝統の一戦。試合前から歓声とブーイングが入り交じり、嫌でもかかるプレッシャーを、結果で振り払った。

 菅野から第1打席に左前打を放ち、迎えた3回2死一塁の2打席目。「最初の打席でヒットが出たのが大きかった」と地に足を付けて構えると、2球目の外角149キロツーシームを強振した。大飛球はそのまま右翼席へ。2年目で自身初となる右越え弾を「失投の少ない投手なので、1球で仕留めるということを一番大事にしていた」と振り返った。

 この試合では2つの「壁」を乗り越えた。まずは「失投を逃さない」こと。「やっぱり、狙ったストレートをファウルにするのが一番ダメ。1軍だと、もう、甘い球はこないと思うんです」。打率・208に沈んだオープン戦。若いカウントで真っすぐを捉えきれずに追い込まれ、変化球で凡退という打席が多かった。それを、大事な開幕戦、相手が菅野というシチュエーションで克服した。

 もう1つは「不安」。オープン戦期間の本音はこうだった。「シーズンのことをよく聞かれるんですが、怖さしかないんです。正直、考えられない。明日の試合で打てるかどうかしか考えていません」。初めてレギュラーとして迎える開幕戦で、想定していた「恐怖」を乗り越えた。

 だが、143分の1が終わったに過ぎない。「明日も試合があるので。しっかりやります」。1試合1試合の積み重ね。大山は表情を緩めることなく次戦を見据えた。(巻木 周平)

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