ヤンキースの新主砲スタントンが2発 開幕戦ではチーム55年ぶり 1本目は「流し打ち」の最速弾

[ 2018年3月30日 11:54 ]

ナ・リーグ   ヤンキース6―1ブルージェイズ ( 2018年3月29日    トロント )

開幕戦で2本塁打を放ったスタントン(AP)
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 昨季のナ・リーグ2冠王でMVPにも輝き、マーリンズからヤンキースにトレードされたジャンカルロ・スタントン(28)が29日、カナダ・トロントで行われたブルージェイズとの開幕戦で初回に2ラン、9回にソロを放ち、いきなり豪打さく裂。ヤンキースの選手で開幕戦に2本塁打を記録したのは1963年のジョー・ペピトーン(1973年にヤクルトに在籍)以来、実に55年ぶりの快挙となった。

 3番・指名打者で先発したスタントンは初回にブルージェイズ先発のJ・A・ハップ(35)から右中間に飛距離130メートルの一発。インパクト直後の初速は117・3マイル(約189キロ)で、高精度分析のスタットキャスト(2015年〜)がブルージェイズの本拠地「ロジャーズ・センター」で計測した記録としては最速となった。これまでの最速はこの日ヤンキースの2番・右翼として先発し、昨季ア・リーグ最多の52本塁打を放って新人王となったアーロン・ジャッジ(25)の113・6マイル(約183キロ)。MLBドットコムによれば、流し打っての初速度としてはここまで全球場で計測された中でも最速となった。

 開幕戦で本塁打を記録したヤンキースの選手は2012年のラウル・イバネス以来、6年ぶりで、シーズン初打席で本塁打を放ったのは2010年のカーティス・グランダーソン以来、8年ぶり。スタントンは9回にはタイラー・クリッパード(33)から中越えに飛距離132メートルの第2号も放ち(初速は約176キロ)、この日は2塁打を含めて5打数3安打4打点だった。長打3本と4打点を開幕戦で記録したのは1960年のロジャー・マリス以来、58年ぶり。新天地でのデビュー戦は記録づくめの1日となった。

 ヤンキースの選手で開幕戦で2本塁打を記録した選手は、1932年のベーブ・ルース、サミュエル・バード(ともに対アスレチックス)をはじめ、1945年のラス・デリー(対レッドソックス)、1956年のミッキー・マントル(対セネターズ)、1960年のマリス(対レッドソックス)、1963年のペピトーン(対ブルージェイズ)の過去6人。スタントンは2014年シーズン(37本)と昨季(59本)に本塁打王となっているが、本塁打王経験者で開幕戦に2発を放ったのは、1961年のマリス、1998年のマーク・マグワイア(カージナルス)、2001年のバリー・ボンズ(ジャイアンツ)に次いでスタントンが史上4人目となった。

 過去の3人はいずれもその年にリーグの最多本塁打記録を更新(マリス61本、マグワイア70本、ボンズ73本)しているだけに、スタントンの今季の活躍が注目されるところだ。なお試合はヤンキースが6−1で勝利を収めた。

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