東海大相模8強1番乗り!“相模のケンシロウ”が先制2ラン

[ 2018年3月30日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会3回戦   東海大相模8―1静岡 ( 2018年3月29日    甲子園 )

6回1死一塁、東海大相模・渡辺は中前打を放つ¥
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 2回戦2試合、3回戦1試合が行われた。東海大相模(神奈川)が静岡を8―1で下し、ベスト8に一番乗りを決めた。7番・渡辺健士郎内野手(3年)が2回に右翼ポールを直撃する高校通算37号の先制2ラン。4回にも右前適時打を放つなど3安打4打点で、12安打8得点の打線をけん引した。また、三重と星稜(石川)がそれぞれ3回戦進出を決めた。

 0―0の2回2死三塁。渡辺が大きな体を使って振り抜いた。初戦でわずか84球で今大会初完封をマークした春のチェンジアップを捉えた。「入ってくれ!」と心の中で叫ぶと、打球は右翼ポールを直撃。どん底からはい上がった「相模のケンシロウ」が、チームを全国制覇した11年以来7年ぶりの春8強に導いた。

 「最高の形で(走者を)還せてよかった」。復活を遂げる高校通算37本目のアーチ。新チーム発足から昨秋まで4、5番を務めたが、冬の紅白戦で結果を残せず2月下旬のメンバー登録から外れた。優しく、真面目な性格で、「コーチからチームに必要ないと言われて…。“僕はダメなんだ”と考えてしまった」と落ち込んだ。しかし、4番だった吉田が右足故障。「やるしかない」とフルスイングを続けて、大会直前の選手登録変更で背番号3を再奪取した。

 小6で現在とほぼ同じ1メートル78、85キロ。野球と並行していた相撲では小学1年から6年まで地区大会で6連覇。4年生では団体戦で全国優勝。6年生になると個人戦でも8強入りした。幼少時代は好物の納豆を1日10パックも食べた。左のスラッガーは納豆パワーで育んだ体で、2ランを含む3安打4打点と大暴れした。

 こんな大砲が7番にいることが、東海大相模のし烈な競争を物語る。門馬敬治監督は「去年4番で7番ということはまだ力不足。今日は終わったので次に打ってほしい」と褒めなかった。東の横綱が狙うは、春夏通じて5度目の全国制覇だ。 (松井 いつき)

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2018年3月30日のニュース