巨人・野上「笑っちゃった」予行演習…楽天・岸がマウンドで「エー!!!」

[ 2018年3月28日 10:00 ]

25日の巨人―楽天戦の3回2死、二ゴロに倒れる野上。投手・岸
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 30日のプロ野球開幕まで2日。選手は着々と準備を進めている。西武から巨人にFA移籍した野上は、セ・リーグならではの「準備」を珍しい形で済ませた。

 巨人は3月23日からの対楽天3連戦(東京ドーム)で、今季初めてDH制を解いた。野上が先発登板したのは25日で、移籍後初めて打席に立った。09年から昨年までの過去9年間は、21打数無安打の打率・000。計2度、犠打を成功させている。これからは打席に立つ機会も増えるため、シーズンを見据えた予行演習だった。

 3回2死。「笑っちゃいました。マウンドで岸さんが笑っていたので」と振り返る。打席に立つと、18・44メートル先には岸。巨人移籍後「初対戦」の投手は、西武時代に共に先発ローテーションを支え、公私ともに仲の良かった尊敬する右腕だった。

 2球連続でボールの後、2球連続で見逃し。4球はバットを振ることもなかったが、カウント2―2から5球目の139キロ直球をバットに当てた。岸は思わず「エー!!!」と叫んだという。野上は「見逃し三振と思っていたんじゃないですかね」と笑って振り返る。結果は二ゴロだった。

 16年オフに日本ハムからトレード移籍した吉川光は、セとパの一番の違いを「投手が打席に立つことです(笑)」と言っていた。セ・リーグの投手は次の回の投球準備をしながらも、打席に立つ。野上は「流れが分かったので良かったです」と、元同僚との対戦で準備を整えた。

 25日に移籍後初登板した東京ドームのマウンドに「いつも三塁側からしか行ったことがなかったので、一塁側から行ったので(新鮮だった)」と茶目っ気たっぷりに笑った。開幕カードの第3戦、4月1日阪神戦で巨人初登板を迎える。(記者コラム・神田 佑)

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2018年3月28日のニュース