誠也 開幕「4番・右翼」にメド 今春最長8イニング守った

[ 2018年3月26日 05:30 ]

オープン戦   広島4―2ソフトバンク ( 2018年3月25日    マツダ )

<広・ソ>8回1死、右前打を放つ鈴木
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 広島・鈴木が25日、最終ソフトバンク戦(マツダ)で今春最長の8イニングを守り「4番・右翼」での開幕・中日戦(同)出場にメドを付けた。

 終盤8回の打席。鷹の守護神・サファテの155キロ外角直球を捉えた鈴木の打球は、フラフラと舞い上がり右前にポトリと落ちた。直後に代走・野間と交代。フルイニング出場とはならなかったが、本人は一定の手応えを感じ取っていた。

 「8回(の守備)まで来ることができたので、9回も変わらないと思う。人工芝でも7回まで守ったし、問題ないかな…と。ある程度できる範囲です」

 オープン戦では球団史上2番目の3万782人が詰めかけた本拠地。復活を願う大声援を浴びながら、鈴木は今春最長出場を果たした。人工芝のヤフオクドームでも23日の試合で7回、翌24日も6回まで右翼守備に。ステップを積み上げ、開幕にメドを立てた。

 右足首骨折の再発防止へ、細心の注意を払ってきた。キャンプインは別メニュー。第2クールの2月6日から外野ノックに参加したが、3月上旬までの実戦には代打か指名打者でのみ出場した。故障後初めて右翼守備に就いたのは10日のヤクルト戦。実に199日ぶりの実戦守備だった。

 「開幕に間に合うとは正直思わなかったけど、ここまで良い状態でくることができた。状態に合わせて気をつかってもらい、監督やコーチに感謝したい」

 緒方監督も安どの息をつく。右肩に違和感を抱えていた丸と、鈴木の復調を「安心材料の一つ」と表現。かねて「万全なら、誠也が4番に座る形になると思う」と話しており、30日の開幕・中日戦は「4番・右翼」でのスタメン出場が濃厚だ。

 「気を抜かずにやりたい。開幕に上げるのではなく、143試合を考えて、一日一日を過ごしていきたい」

 攻守走すべてに高いレベルを求める23歳。開幕を前に首脳陣が安どしても、自身はまだ復調途上と自覚する。ともあれ、助走期間に設けたハードルは乗り越えた。「万全」と言えるその日まで、誠也は歩みを止めない。(江尾 卓也)

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2018年3月26日のニュース