【夏100回でリベンジ】中央学院・池田 秋から転向あざだらけの扇の要

[ 2018年3月26日 10:30 ]

第90回選抜高校野球大会第3日・2回戦   中央学院5―7明徳義塾 ( 2018年3月25日    甲子園 )

<明徳義塾・中央学院>初回、大谷(左)に声をかける中央学院・池田
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 真っ先に声を掛けた。中央学院・池田は逆転サヨナラ弾を浴びて涙を流す大谷につぶやいた。「おまえのせいじゃない」。グラウンドから出ると、涙をこらえ切れない。唇をかみしめ、震える声で絞り出した。

 「監督は変化球のサインを出していた。僕は直球を選んだ。僕のミス。大谷はいい投球をしてくれていたのに…。申し訳ないです」

 女房役としてエースを支え続けた。本格的に捕手を始めたのは昨秋から。それまでは内野手だった。最初は大谷のスライダーを捕れなかった。マシンを相手にキャッチングの練習を繰り返す日々。体のあざは努力の証だ。

 センバツが決まった直後の練習後。大谷と「こうした方がいい」と言い合いになった。取っ組み合いのけんかにまで発展。「原因は覚えていないくらいささいなこと。でもセンバツに向けてお互い本気になっていると感じた」。ともに戦った初めての甲子園は涙で終わった。「夏に戻ってきて校歌を歌いたい」。最後の夏。最高の笑顔で歌うつもりだ。 (中村 文香)

 ◆池田 翔(いけだ・かける)2000年(平12)4月5日生まれ、千葉市出身の17歳。小2から柏台フェニックスで野球を始め、中学では千葉東リトルシニアに所属。1年春からベンチ入り。好きなプロ野球選手は巨人の小林誠司。特技はけん玉。1メートル80、75キロ。右投げ右打ち。

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2018年3月26日のニュース