日大三・日置 1号で春夏50勝 バイオリン趣味のイケメン主将

[ 2018年3月25日 05:30 ]

第90回選抜高校野球大会第2日・1回戦   日大三5―0由利工 ( 2018年3月24日    甲子園 )

<日大三・由利工>4回無死、日大三・日置は左越えに先制ソロを放つ。投手・佐藤亜
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 完璧な一振りで均衡を破った。0―0の4回、先頭の日大三・日置が高めのスライダーをフルスイングすると打球は左翼席へ一直線に飛び込んだ。90回記念大会第1号となる先制&決勝のメモリアルアーチ。淡々とダイヤモンドを回り「自分にびっくりして実感が湧かなかった。もっとゆっくり走ろうと思ったのに」と照れ笑いした。

 リトルリーグの全国大会で小学校6年生だった清宮(現日本ハム)の強烈なアーチを目の当たりにし「あんな打者になりたい」と1学年年下だった日置少年は憧れた。早実・清宮との対戦を熱望し、故郷・長野を離れて同じ東京の日大三に進んだ。桜井(現DeNA)らを擁して出場した昨春センバツは初戦の履正社戦に「6番・遊撃」として先発出場も4打数無安打。「スイングに自信がなかった」と話していたが、11年夏を最後に出場3大会連続で初戦敗退していた同校を春夏通算50勝に導いた。

 主将になり「失敗しても前を向く」と率先して切り替えを意識した。朝5時起床で通常練習とランニングを1日約15時間こなす2週間の「地獄の冬合宿」も乗り切った。この日は相手エース佐藤亜の直球に差し込まれ、3回まで無得点。「やばいなと思った」が、培った自信が背中を押した。3安打2打点とチームをけん引した。

 バイオリン演奏という珍しい趣味・特技を持つ名門校のイケメン主将。次戦は7日目に三重と対戦。「次は最初からスイングして勝ち続けていきたい」。71年以来のセンバツ制覇へ、白星を積み上げる。 (松井 いつき)

 ▼日大三・小倉全由監督(チーム春夏通算50勝。監督通算歴代11位タイの33勝)3回続けて初戦負けてましたから。やはり甲子園で校歌を聴くのはいいですね。

 ▼日置の父透さん(87年夏に上田の2年生4番打者として甲子園出場。アルプスで観戦し)ホームランなんて信じられない。昨年に比べて凄くたくましくなった。

 《日置 航(ひおき・わたる)》

 ☆生まれとサイズ 2000年(平12)6月16日生まれ、長野県出身の17歳。1メートル76、76キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小学3年から上田南リトルで野球を始め、中学時代は上田南シニアでプレー。中3のジャイアンツカップでは8強入り。日大三では1年秋に遊撃でレギュラーを獲得した。

 ☆趣味 バイオリン弾き。5歳から16歳まで習っていた。

 ☆好きな食べ物 焼き肉

 ☆好きな言葉 「練習はうそをつかない」

 ☆好きなタレント G―DRAGON

 ☆好きなプロ野球選手 巨人・坂本勇人

 ☆家族構成 両親と弟。父・透さんは87年夏に上田(長野)の2年生4番打者として甲子園出場。

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2018年3月25日のニュース