巨人・吉川尚 開幕スタメン弾 待望正二塁手の不在解消へ

[ 2018年3月25日 05:30 ]

オープン戦   巨人2―2楽天 ( 2018年3月24日    東京D )

<巨・楽>6回2死一塁、吉川尚は同点2ランを放ち、手荒い祝福を受ける
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 9球目。ようやく待っていた内寄りの球が来た。巨人・吉川尚は高めのスライダーを豪快に右翼席に運んだ。

 「ずっとファウルで粘って自分の決めたコースのイメージを持っていた。もう1球(内角に)ズバッと来るんじゃないかと思っていた」。2点を追う6回2死一塁から同点の2号2ラン。2球で追い込まれたが4、5球目の内角球をファウルにして粘った。外角球が3球続いた後、狙い澄ました一撃。集中力は研ぎ澄まされていた。

 初回も8球粘り、快足を飛ばして一塁内野安打。「良い投手(美馬)からスタートを切って後ろにつなぎたい」と続く坂本勇の打席で二盗も決めた。4回も中前打を放ち、オープン戦初の3安打。試合形式の合同練習となった21日のヤクルト戦も含め、5試合連続安打と好調を維持する。

 高橋監督も「良いバッティングをしましたね。その可能性(正二塁手)のある選手」と評価し、開幕戦から「2番・二塁」で先発出場することは確実だ。4位に沈んだ昨季は後半から本来は主軸のマギーが2番に座ったが、俊足でパンチ力もある吉川尚が固定できれば、攻撃の幅も広がる。進塁打、エンドラン、犠打…。「2番は考えることばかりで難しい」と頭をかくが、坂本勇からカウントによって変わるチーム打撃について学び、実戦に生かしている。

 積年の課題だった正二塁手不在を、2年目を迎えた16年ドラフト1位が解消する。目標の開幕スタメンがはっきり見えても「アピールしないといけない立場としてやってきた。一日一日大事にやっていきたい」と気を緩めることはなかった。 (池田 翔太郎)

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