イチ実戦復帰でたっぷり11打席 2試合出場 カートで行き来

[ 2018年3月21日 05:30 ]

カートに乗って第2グラウンドから第3グラウンドに移動するイチロー
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 右ふくらはぎに張りを訴えていたマリナーズのイチロー外野手(44)が19日(日本時間20日)、パドレスとのマイナー選手中心の練習試合で実戦復帰した。3Aと2Aの2試合を行き来しながら計11打席で3安打を放った。29日(同30日)の開幕インディアンス戦(シアトル)へ、ベテランが休みなく打席に立ち続けた。

 カートではしごし、おかわりまで。約350メートル離れた一塁側ベンチを交互に行き来しながら、イチローが駆け回った。当初は9打席の予定だったが、自ら2打席増を志願。ひたすら打席に立ち、バットを振り、生きた球を見続けた。

 「(メジャー)18年目にしてマイナーの洗礼を受けるという。マイナーリーグはやっぱり大変ですよ。メジャーも大変だけど」

 5三振のうち3つは外角の際どいところをストライクと判定されたもの。ゾーンの見極めは思い通りにいかず、おかわりの理由にもつながり苦笑いしたが「いい練習ではあります」と振り返った。各イニングの2人目に打つ「特別指名打者」としてプレー。14日のジャイアンツ戦で右ふくらはぎに張りを訴え、初回の守備には就いたが直後の打席で交代。5日ぶりの実戦でしっかり状態を確認した。

 6年ぶりの古巣復帰後の初安打は3打席目、パ軍開幕投手候補の左腕リチャードの89マイル(約143キロ)の外角ツーシームを、らしく三塁線突破の左前打とした。5打席目にも同じリチャードから、88マイル(約142キロ)のカットボールを捉え右中間を破る二塁打。6打席目もロウアーから左前にぽとりと安打を落とした。いずれも調整目的で出場したメジャー選手からで「そりゃ大きいですね」と収穫を口にした。

 守備には就かず、全力疾走もなかった。「あんまり走ってないですけどね。まあ慎重にですけど」。少ない実戦の中で限られた時間を生かすため、できることをやり抜いた。

 スコット・サービス監督はオープン戦再出場の目安を「外野を守り、走れるようになる必要がある」と説明。その上で「願わくば21日、無理ならば22日には戻ってほしい」と期待した。20日(日本時間21日)は休養日で、休み明けの21日(同22日)のブルワーズ戦出場が当面の目標となる。イチロー自身も「できれば、そうですね」と話した。左翼でのスタメン出場が見込まれる29日(同30日)の開幕戦へ、再スタートを切った。

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2018年3月21日のニュース