巨人・岡本、止まらない5打点 松井氏&由伸監督指導で覚醒の予感

[ 2018年3月19日 05:35 ]

オープン戦   巨人5―3ロッテ ( 2018年3月18日    ZOZOマリン )

5回1死一塁、2ランを放つ巨人・岡本
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 巨人・岡本和真内野手(21)が止まらない。18日のロッテ戦で、5回にオープン戦4号となる一時同点の2ランを放つと、1点を追う9回に満塁の走者を一掃する逆転二塁打。全5打点を一人で挙げた。13打点はオープン戦12球団単独1位。30日の開幕阪神戦(東京ドーム)での一塁スタメンの可能性が高まってきた。

 9メートル前後の逆風を切り裂いた。9回2死満塁。岡本はロッテの守護神・内の直球に狙いを絞っていた。

 「(前の打者の)辻さんが(13球)粘ってタイミングを合わせられた」。145キロを叩くと、打球は中堅・岡田のグラブをかすめて落ちた。走者3人が相次ぎ生還。岡本自身は積極的に三塁を狙ってアウトになったが、ベンチに戻ると味方からもみくちゃにされ、ハイタッチを求められた。その様子を目を細めて眺めた高橋監督は「チームを救う打撃でした。頑張っていますから。僕の中では評価している」と称えた。

 ロッテとの同率対決を制し、オープン戦単独首位に立つ勝利。苦しい流れを変えたのも岡本の一振りだった。2点を追う5回1死一塁。左腕・土肥の食い込んでくる高め内寄り直球に体をうまく回転させ、左翼席に叩き込んだ。「(打球が)切れないのは、今までなかったこと。軸回転できた」と振り返った。

 取り組みが実を結びつつある。2月の宮崎キャンプでは、臨時コーチを務めた巨人OBの松井秀喜氏から、軸足に体重を残して回転する打法を伝授された。その後の沖縄キャンプでは、高橋監督からフリー打撃の最中にケージ越しに声を掛けられ、体重移動の仕方を指導された。「下半身の使い方に無駄をなくす。無駄な動きがあると対応できなくなる」と教えを守り、バットを振り続けた。オープン戦は全13試合に先発し、無安打は9日のオリックス戦のみ。「まだまだ課題はある」と満足しないが、安定感は出始めている。

 4本塁打は同僚ゲレーロを追うオープン戦12球団2位タイ。13打点は単独トップに立った。一、三塁で主力の分厚い壁に挑んできた春。一塁の阿部が本来の調子ではない上、三塁のマギーにも成績面で差をつける。「数字は意識していない。まずは開幕1軍を迎えたい」と謙虚でも、2年連続の開幕スタメンにはグッと近づいた。オープン戦は残り5戦。「一日一日、しっかりアピールしないといけない」と自らに言い聞かせるように力を込めた。 (池田 翔太郎)

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2018年3月19日のニュース