ヤク・ドラ1村上2安打デビュー“肥後のルース”一日限定1軍

[ 2018年3月19日 05:30 ]

オープン戦   ヤクルト7―6ソフトバンク ( 2018年3月18日    神宮 )

神宮デビュー打席で遊撃内野安打を放つ村上
Photo By スポニチ

 「一日限定」の1軍で、高卒新人離れした堂々とした姿を見せた。ヤクルトのドラフト1位・村上(九州学院)がオープン戦初出場で2安打。熊本から両親も応援に駆けつける中、未来への大きな可能性を感じさせた。

 「しっかり走って内野安打になったのは良かった。今後の野球人生にプラスになる」

 2回2死の初打席。「緊張した」と言いながらも、昨春WBC出場の武田に物おじせず挑んだ。カウント1―2と追い込まれながら、低めの変化球を叩く。打球は高く弾んで遊撃内野安打となった。3点を追う7回は先頭で左前打。左対左の苦を感じさせない飯田からの一打で逆転劇を呼んだ。試用中の西武・松井モデルのバットで「必死に食らいついた」と頬を緩めた。

 日曜日の本拠・神宮。試合前にファンへの新入団選手紹介があり、2軍から来た。いい機会とばかりに小川監督は「9番・DH」でスタメン起用。「素晴らしい。打席でも落ち着いていて、対応力がある」と目を細めた。

 高校通算52本塁打で「肥後のベーブ・ルース」と呼ばれた逸材。早実の「和製ルース」清宮(現日本ハム)と比較され、ドラフトは清宮の外れ1位だった。キャンプを1軍で過ごしたライバルの動向を気にする暇はなかったという。「自分は自分のペースで1軍に上がりたいと思っていた」。オープン戦無安打の清宮より先に、一日勝負で快音を響かせた。

 再び2軍で鍛える日々が始まる。山田哲やバレンティンの本塁打に「1軍の打者は凄かった」と目を丸くした。高校時代の捕手から打力を生かすため三塁手転向に取り組んでおり、名手だった宮本ヘッドコーチとのキャッチボールで「投げ方を教えてもらった」という。たくさんの収穫を抱えて寮への帰路に就いた。 (細川 真里)

続きを表示

2018年3月19日のニュース