阪神・高山2ラン!“開幕センター”前進 金本監督「近づいている」

[ 2018年3月17日 08:51 ]

オープン戦   阪神12―4楽天 ( 2018年3月16日    静岡 )

7回2死二塁、高山が右越えに2ランを放つ
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 阪神・高山が1号2ランを含む2安打2打点で存在感を示し、中谷、俊介らと争う「開幕センター」奪取へ、また一歩前進した。愛弟子の復調気配に金本監督の舌もおのずと滑らかになった。

 「高山は近づいているね。今の状態だとね。(本塁打は)大きいのを意識したわけではないと思う。彼は絶対に最初から(長打を)狙ってはいけない。あくまでクリーンヒットをね。まあ、いいポイントでたまたまバットのヘッドに乗れば、持って行く力は、彼は1年目から持っている」

 高山に始まり、高山に終わった。先頭打者で臨んだ7回だ。まずは右前打で猛攻の口火を切った。そして6点を奪って、なおも2死二塁で迎えた第5打席では宋家豪の内角へのシュート系の球を右中間席へ叩き込み、一挙8得点のトリも飾った。16年の新人王で、将来の主軸候補。その片りんを見せつけた。

 本来の姿を取り戻しつつある。4日のソフトバンク戦から「長打狙い禁止令」を受け、以降9試合で33打数10安打、打率・303、1本塁打、6打点。余計な力を抜いたフォームがミート力を上げ、鍛え上げた筋力が今回の本塁打のような「単打の延長」をも生み出している。

 まるで“ジキルとハイド”だ。天才的なバットコントロールを誇る一方、不細工に凡退することがある。その特性を指揮官は「それが高山の持ち味ということ」と消化する。だから短所は、あげつらわない。それよりも、長所を伸ばす方針だ。

 新人だった2年前は甲子園球場を本拠に、しかも浜風と戦う左打者として8本塁打を記録。「大したものだから。そういうのを持っているんだから」と大器の素養を認め、「それを結果的に15本くらい打てるようになってくれたら。3割2分から3割3分、15本くらいね。30本打ってくれと言っているわけじゃないし、打とうとするとダメ。今のヒット狙いを続けてほしい」と道標しるべを指し示した。 (惟任 貴信)

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2018年3月17日のニュース