阪神・矢野2軍監督 千賀苦しめた若虎に満足「やりたかった野球できた」

[ 2018年3月17日 08:42 ]

試合前、声援に応える矢野2軍監督
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 ウエスタン・リーグが16日に開幕し、阪神はソフトバンクに6―7で敗れた。調整登板として登場した千賀に対して5回で5安打を浴びせ、走塁面でも5盗塁。就任時から“超積極野球”を掲げてきた矢野燿大2軍監督(49)は「やりたかった野球ができた」と選手の姿勢を称えた。

 開幕投手への調整登板とはいえ、“世界の千賀”を十分に苦しめた。プレーボール直後の初球直球を植田が遊撃内野安打。続く島田も初球直球を左前打した。3回1死一塁ではまたも島田が初球の直球を捉える左中間への適時二塁打。降板する5回までに浴びせた5安打はいずれも第1ストライクを仕留めた徹底ぶりに矢野2軍監督は満足そうにうなずいた。

 「凄く良かった。千賀に対して何とかしようというのが出た。自分のリズムで投げられなかった部分はあったんじゃないかな」

 昨秋の就任時から選手には失敗を恐れない超積極的なスタイルを求めてきた。試合前のミーティングでも侍ジャパンのエースに対する心構えを訓示。「3球フォークが来るかもしれないけれど、1球来る真っすぐ見逃さず打っていこう」という指示に各選手が開幕戦から応えた。

 超積極的に仕掛けたのは打撃面だけではなかった。ドラフト3位の熊谷(立大)が2盗塁したのをはじめ、6度の企図で5盗塁を記録。変化球がワンバウンドになった投球でそつなく次の塁を奪った場面も多く、バッテリーの配球を予測した上での周到な準備が光った。

 「こちらの指示を待っているだけでは、いざという時に走れない。自分から常に狙っているから結果も出る。見ていて面白い野球ができた」

 2軍においては勝ち負けが全てではない。当たり前のことを、当たり前にやる――。矢野イズムは着実に若虎に浸透しつつある。

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2018年3月17日のニュース