巨人・田中俊“大当たり”逆転満弾!打球顔面直撃もアピール3安打

[ 2018年3月14日 05:30 ]

オープン戦   巨人8―7ソフトバンク ( 2018年3月13日    別大興産 )

満塁本塁打を打った田中俊(左)は長野、陽らの出迎えを受ける
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 大当たりだ。試合前、シートノックでイレギュラーした打球が顔面を直撃。巨人のドラフト5位・田中俊(日立製作所)は、トレーナーとベンチ裏に下がった。「出場できる状態だった。チャンスなので、どうしても出たかった」。その約2時間半後だった。

 3―7の8回に1点を奪い、なお無死満塁。野沢の内角直球を右翼席へライナーで運んだ。「プロ1号」が逆転の満塁本塁打。一塁を回ったところで一瞬、足を止めた。「思い切り引っ張った。打球のはね方が微妙で、入ったのか(分からなかった)」と驚く、新人では14年小林(巨人)以来、4年ぶりのオープン戦のグランドスラムだった。

 坂本勇不在時を想定して遊撃に吉川尚が入り、二塁でオープン戦に初の先発出場。二塁の開幕スタメンは吉川尚が筆頭候補だが、高橋監督は「本当にいいものを見せてくれた。内容のある打席を継続してできている」と評価する。三塁もこなす田中俊はチームの起用戦略に大きな幅を生もうとしている。

 2月25日の広島戦の試合前。兄・広輔と花束贈呈のセレモニーに参加し「不思議な感じでした」という。初回先頭で兄が中前打する姿をベンチから見て「コツコツやって、しっかり戦えるようにしたい」と言った。3回先頭では昨年16勝で最多勝の東浜から、4球ファウルで粘り、8球目のカーブを右中間二塁打。同点のホームも踏み、7回には投手内野安打と計3安打の大当たりだ。

 「こういうチャンスを生かせるように打撃も守備も準備して、思い切りいきたい」。鼻の下は赤く切れていたが、気にも留めていなかった。 (神田 佑)

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2018年3月14日のニュース