日本製紙石巻 福島県浪江町出身の佐山が決勝3ラン「東北出身者にとっては忘れられない1日」

[ 2018年3月11日 16:45 ]

第73回JABA東京スポニチ大会   日本製紙石巻5―4JR東日本 ( 2018年3月11日    神宮 )

<日本製紙石巻・JR東日本>6回二死二、三塁、日本製紙石巻・佐山は左越え勝ち越し3ランを放ち笑顔でホームに向かう
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 日本製紙石巻は同点の6回、7番の佐山航平内野手(21、湯本高)が左越えの決勝3ランを放ち、JR東日本を下した。

 1メートル90、95キロの体格を誇る右の強打者。荒削りだが長打力が持ち味で「若いし、一生懸命やっている。可能性を広げてあげたい」という前田直樹監督の起用に見事に応えた。

 福島県浪江町出身。中3に進級する直前に被災した。地震の大きな揺れで家の中は壊滅的な状態になった。避難生活を送った上に原発の影響で転居を余儀なくされたが野球を続け、大舞台で輝きを放った。「東北出身者にとっては忘れられない1日。忘れずにいきたい」とかみしめた。

 釜石市出身の指揮官も津波で小、中、高とともに野球した友人を失った。「石巻も釜石もみんな頑張っているし、勝てば喜んでくれる。僕らはいろんな人の思いを背負っていかなければいけない。勝って明るいニュースを届けたかった」と復興の道半ばの地元と亡き友を思った。

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2018年3月11日のニュース