イチロー 古巣マリナーズとの契約合意間近、復帰なら6年ぶり

[ 2018年3月6日 03:14 ]

マーリンズからFAとなっているイチロー
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 マーリンズからFAとなっていたイチロー外野手(44)が、古巣マリナーズとメジャー契約で合意間近であることが5日(日本時間6日未明)、分かった。12年7月にマリナーズからヤンキースへ移籍して以来、6シーズンぶりの復帰となる。日米通算4358安打、メジャー通算3080安打を記録し、引退後に日米で殿堂入りすることが確実なレジェンドがメジャー18年目、プロ27年目のシーズンを踏み出す。

 01年に90年ぶりのメジャー新人最多記録となるシーズン242安打、04年にジョージ・シスラーを超える年間最多記録の262安打。数々の伝説を刻んだシアトルに、イチローが帰ってくる。開幕まで1カ月を切り、今季の所属先に決まったのはマリナーズだった。

 イチローは昨季終了後、デレク・ジーター新CEOの下でチームを再建するマーリンズから契約を更新されず。自身は44歳でオファーを待つ状況を「ペットショップで売れ残った大きな犬みたいな状態」と表現。1月16日、大リーグ公式サイトがジョン・ボッグス代理人に取材した記事を掲載した際には、交渉が思うように進んでいない状況をボッグス氏が明かしていた。

 昨年12月の「イチロー杯」表彰式に出席した際、子どもから日本球界の復帰を問われると「“可能性”っていろんなことに使えるから。ゼロじゃない限りは可能性はあるけど…ややこしいなあ」と苦笑い交じりに話した。日本球界復帰を選択した場合には、古巣オリックスの長村裕之球団本部長が「日本でやるなら“うちでやってくれたら”ということは前々から伝えている」と獲得に乗り出す方針を表明。地元・愛知の中日もラブコールを送っていた。

 しかし、イチロー自身の心はぶれなかった。周囲には「3年前以上の覚悟を持って待つ」と、1月下旬にマーリンズとの契約が決まった15年よりも長期戦になることを覚悟。メジャーでの現役続行へ決意を固め、神戸市内を中心に黙々とトレーニングに励んでいた。このオフのメジャーのFA市場が歴史的なスローペースで進み、いまだに通算331本塁打の37歳バティスタ(ブルージェイズからFA)、16年球宴選出の32歳ゴンザレス(ロッキーズからFA)らの大物の所属先も決まっていない中で、イチローの去就が決着した。

 同じア・リーグ西地区のエンゼルスには大谷が入団。レギュラーシーズンで19試合が組まれている。メジャー100年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打を目指す「日本のベーブ・ルース」と、日米通算でピート・ローズのメジャー最多安打を上回る4358安打を誇るレジェンドとの対決にも大きな注目が集まる。

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2018年3月6日のニュース