大谷の二刀流へエンゼルスの覚悟は…メジャーで根強い先発6人制への異論

[ 2018年3月5日 10:00 ]

レンジャーズのコール・ハメルズ投手 (AP)
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 同じ思いを抱いている大リーガーは少なくないのかもしれない。レンジャーズのエース左腕コール・ハメルズ投手(34)が、今季チームが導入を目指している先発6人制に対して異議を唱えたと3日(日本時間4日)、複数の米メディアが伝えた。レ軍の地元紙ダラス・モーニング・ニューズによれば、中4日の登板間隔に長年慣れており「6人ローテーションで投げたければ、大学や日本でプレーすればいい」とまで言った。

 通算147勝のハメルズはフィリーズから15年途中にレ軍へ移籍し、約2年間ダルビッシュと同僚だった。球宴に4回選出され、08年にはワールドシリーズMVPに輝いたメジャーを代表する先発投手の一人。反対する理由に、自身が過去8回達成し「こだわりがある」という200投球回が難しくなることや、「体の切れが良くなることが全てではない」と変化球の感覚が鈍ることなどを挙げた。

 レ軍が6人制を導入しようとしている理由は、昨季に当のハメルズも含め先発陣に故障者が続出したこと。ジェフ・バニスター監督は、導入が最終決定ではないとしたものの、「彼には球団として多くの投資をしている」と訴え「彼とは対話を続ける」と基本方針が変わらないことを示唆した。しかし、ハメルズは「(導入を)全員が気分よく思っているとは思わないし、(中5日の)やり方を学ぼうとも思わない。今、自分が40歳なら別だけど」と言い切る。

 二刀流の大谷が加入したエンゼルスも、先発6人制の導入を打ち出している。しかし、こちらは大リーグ公式サイトの担当記者が、チームに計算できる先発投手の頭数が少ないことなどを理由に「1カ月でも続いたら驚きだ」と見通しを示すなど、懐疑的な声は尽きない。日本ハムの栗山監督が大谷の二刀流育成へ貫いたような覚悟がエ軍で見られるか、注目される。(記者コラム・大林 幹雄)

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2018年3月5日のニュース