【東尾修 視点】2回2失点の松坂 着実進歩も直球スピン量まだまだ

[ 2018年3月5日 09:22 ]

オープン戦   中日7―11楽天 ( 2018年3月4日    ナゴヤD )

力投する松坂
Photo By スポニチ

 一発こそ浴びたが、松坂は確実に一歩、前に進んだ。2回31球。キャンプ中のフリー打撃登板から始まり、試合に入る準備はできつつある。ただ、試合で投げる体は練習ではなく、試合の中でしかつくれない。過去3年でほとんど登板機会がなかったとなればなおさらだ。ここから次のステップが待っている。

 直球のスピン量、スライダーの回転数…。ボール自体、まだ完全に指先にかかっていない。アマダーの本塁打も、本来の切れ味があるスライダーならスタンドには届かなかっただろう。今のままではまだ物足りない。スピン量、回転数を増やすには、もっと腕が振れてこなければいけない。言葉で「腕を振る」というのは簡単だが、松坂の場合は肩への不安を頭の中から消し去ることが必要。これが一番、重要だ。

 開幕まであと2、3試合。できればオープン戦で一度は5〜6イニングの登板をクリアしたい。試合で投げて、不安を消す。この作業を繰り返してこそ、復活への道程となる。 (本紙評論家)

続きを表示

2018年3月5日のニュース