清宮、本拠初スイングで“プロ初安打”「7番・一塁」で初先発

[ 2018年3月1日 05:30 ]

国際交流試合   日本ハム6―4台湾・ラミゴ ( 2018年2月28日    札幌D )

2回2死、札幌ドーム初打席で右中間二塁打を放つ清宮
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 日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18=早実)が28日、札幌ドームで行われた台湾・ラミゴとの国際交流試合に「7番・一塁」でプロ入り初めて先発出場し、2回の第1打席で実戦初安打となる右中間二塁打を放った。高校通算最多の111本塁打を誇るスーパールーキー。右手親指打撲や急性胃腸炎で打撃面の調整が遅れたが、本拠地デビュー戦を最高の形で飾った。

 プロ初スタメンの第1打席。新人なら足が震え上がってもおかしくなかったが、清宮は違った。2回、2ボールからのファーストスイング。元アストロズで1メートル90の左腕ダウンズが内角高めに投じた138キロ直球を打ち返す。「詰まったかな」と言う打球は、広い札幌ドームの右中間フェンスを直撃した。

 「結果が凄く大事になってくる時期。1本出て、満足はしていないけどホッとした」

 開幕前の平日ナイターだったが、本拠地には異例の1万6471人が詰めかけた。あいさつ代わりの一打は、実戦4打席目で初安打となる二塁打。栗山監督は「知らない投手をああいうふうに打てるのは素敵」と独特の表現で評価し、清宮は「幸先よくスタートを切れた。これからここでもっともっとたくさんヒットを打ちたい」と決意を新たにした。

 沖縄でのオープン戦3打席では安打こそ出なかったが、2四球を選ぶなど、プロの投手の球を見極めていた。1月の新人合同自主トレでは右手親指を打撲し、キャンプに入っても打撃練習ができなかった。2月下旬には急性胃腸炎にもなった。打撃面の調整は実質1カ月遅れていたが、それでも実戦ですぐに対応できる。その理由は「1軍トップレベル」(球団関係者)というスイングスピードがあるからだ。高校通算最多の111本塁打を放った理由でもある。

 名護キャンプ中のフリー打撃中に計測した打球速度は160キロ台。城石打撃コーチは「スイングスピードがあれば当然、打席で余裕が出てくる。(これまでの3打席でも)膝元の変化球にもしっかり対応していたし、高卒でなかなかできない」と目を丸くする。

 4回2死三塁では厳しい内角攻めでプロ初の死球を受けた。対戦相手のラミゴが18歳を恐れたのだ。「実戦から離れていたけど、だんだん感覚が戻ってきた」。手応えを口にした清宮に対し、指揮官は「年齢は関係ない。勝つために必要な戦力かを見極めたい」と言った。開幕1軍生き残りを懸けた戦いが始まった中、スーパールーキーは強烈な存在感を示した。 (東尾 洋樹)

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2018年3月1日のニュース