虎の遊撃手争い激化!西岡“足”で存在感 糸原も2安打でアピール

[ 2018年2月25日 08:24 ]

オープン戦   阪神2―4ヤクルト ( 2018年2月24日    浦添 )

初回1死、西岡は全力疾走で内野安打をもぎ取る
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 プロ野球のオープン戦が24日に沖縄各地で始まり、阪神はヤクルトとの初戦(浦添)に臨んだ。西岡剛内野手(33)が内野安打と三盗で隙を突く好走塁を見せれば、糸原健斗内野手(25)は2安打で存在感を発揮。2018年の猛虎で最激戦区と目される遊撃の椅子を巡る争いが本格的に始まった。

 まずは「2番・遊撃」で先発した西岡が足で魅せた。初回1死から三塁前のゴロを俊足で内野安打にすると、悪送球の間に二塁へ。そして、続く糸原の3球目。ブキャナンのモーションを盗み、悠々、三盗を決めた。自ら言及することはなかった躍動。積極姿勢を称えたのは金本監督だ。

 「剛の走塁もよかった。意識でね。やっぱり、意識がないと、いい走塁はできないから。普通でいいやという感覚なら絶対にいい走塁はできない」

 走者になった時にどう備えるか。西岡の姿を手本として掲げた。

 「それについていかないと。若いヤツは。もちろんそういう気持ちを持ってくれていると思うけど、気持ちがあってもチャレンジしないといけない」

 レギュラーには技術や結果に加えて「試合勘」や「意識」が欠かせず、遊撃手候補の中で実績と経験が群を抜く者として初戦から強みを見せつけた。阪神移籍6年目でオープン戦開幕からの出場は15年以来2度目。今季に懸ける思いが表れた。

 二塁で出場した糸原は武器とする打撃で魅せた。3回1死一塁では梅野の初球を引っ張って一、二塁間をゴロで抜いた。状況に即した「最悪でも進塁打」という打撃を安打につなげた。8回は左横手投げの中沢にカウント1―2に追い込まれながらも4球目の外角直球に対して体を開かず中前へ打ち返した。

 新人だった昨季は左腕戦では先発を外れることが多く、左投手に対しては13打数2安打、打率・154。率の低さはもちろん、全162打数を考えると打席に立つ機会が圧倒的に少なかった。レギュラー定着への課題とも言え、最高のアピールになった。紅白戦を含む今春実戦は24打数11安打、打率・458。打撃面に限れば頭一つ抜け、「いい状態を続けていければ…」と気合を入れ直した。

 この2人に北條、植田を加えた4人で正遊撃手の座を争う構図。それぞれ違う武器を備え、オープン戦開幕から特長を生かして火花を散らした。巨人と激突する3・30。東京ドームの遊撃の位置に立つのは誰か。春の戦いが幕を開けた。 (巻木 周平)

 ▽西岡の遊撃守備 昨季ウエスタン・リーグで4試合先発しており、7月10日の広島戦(鳴尾浜)以来229日ぶり。13年の阪神移籍以降1軍公式戦での出場はない。オープン戦では13年3月13日のヤクルト戦(甲子園)以来5年ぶり2度目。

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2018年2月25日のニュース