広島・田中 最低40盗塁 2年連続盗塁王へ“秘密兵器”導入

[ 2018年2月21日 08:35 ]

新スパイクで2年連続盗塁王を狙う田中
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 広島・田中広輔内野手(28)が今春の日南キャンプから“秘密兵器”を導入したことが分かった。

 走りに特化したオリジナル軽量スパイクで、蹴る力とフィット性を向上させたのが特徴。2年連続盗塁王獲得を強力に後押ししそうだ。20日には3月3、4日のオーストラリア代表との強化試合(3日・ナゴヤドーム、4日・京セラドーム)に出場する侍ジャパンにも選出された。

 昨季のセ・リーグ盗塁王に心強いアイテムが加わった。アドバイザリー契約を結ぶ、スポーツ用品メーカーの(株)アシックスが研究開発した、走りに特化したスパイクがそれだ。日南1次キャンプの第2クール(6日)から使用を始めた。

 「軽いし、フィット感もある。走りに特化したスパイクなので、盗塁を狙う上で力を発揮してくれると思う」

 特徴は足の甲を覆うアッパー素材にある。同社の契約選手では田中が唯一使用するという、メッシュと樹脂コーティングの2層構造。フィット性を向上させ、従来の370グラムから330グラム(片足)と軽量化にも成功した。

 さらに、走塁時に力が加わる箇所をデータ化。土をかんで力強く蹴り出せるよう、ソールの金具の角度を工夫した。昨季終盤から試作と改良を繰り返し、今春完成したオリジナルスパイク。当然、2年連続のタイトル奪取にも意欲を燃やす。

 「(盗塁王を)1年だけで逃したくない。40盗塁はしたい。失敗の数を半分に減らせば超えると思う」

 昨季は48回盗塁を試み、成功35回に対して失敗が13回。今季からボークの判定基準が緩和され、走者に不利とされる状況にも「厳しくなるが、実戦の中で突破口を見つけたい」ときっぱり。秘密兵器を有効活用し、成功率を高める構えだ。

 沖縄2次キャンプで唯一の休日だった20日には、うれしい発表もあった。侍ジャパンの一員として、3月にあるオーストラリア戦のメンバーに選出。昨春のWBC以来の日本代表入りに、田中は白い歯をのぞかせる。

 「とても光栄。状況に応じた打撃なり走塁なりで、チームの勝利に貢献したい」。2020年の東京五輪にも言及し、「出たい気持ちはもちろんある。いい年齢になっているので、チームを引っ張る選手になっていたい」と言葉に力を込めた。(江尾 卓也)

 《西川も侍選出》西川が昨年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」に続いて侍ジャパンに選出された。主にU24世代で構成された昨秋は3試合で打率・636と打ちまくり、ベストナインに輝いた。今回はフル代表としての参戦。「僕でいいのかな…と。でも、選ばれたからには自分の持っているものを出し、期待に応えたい。いろんな選手を見て勉強したい」と再び大暴れを誓った。

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