恵みの雨?広島ドラ1中村奨 1軍キャンプ初登場「緊張しなかった」

[ 2018年2月11日 05:30 ]

横山(左)に耳の中をいじられる中村奨
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 広島・ドラフト1位の中村奨成捕手(18=広陵)は10日、1軍キャンプ地である宮崎県日南市の天福球場へ“初見参”した。降雨の影響で2軍練習場のブルペンが使用できず、“ブルペン捕手”として訪問。緒方監督や松田元オーナーの前で初めての練習が実現し、同オーナーは「ユニホームを着ると大きく見える」と絶賛した。

 中村奨にとっては、恵みの雨となった。日南市は練習開始とともに大雨が降り始めた。2軍が練習する東光寺球場のブルペンは屋外にあり、使用が困難に。1軍が拠点とする天福球場の室内ブルペンを使用するため、1軍のブルペン入りが終了した午後1時ごろ、2軍投手とともに中村奨が天福球場を訪れた。

 「緊張はしなかったですよ。室内だったので違いはありましたけど」

 ブルペンでは、戸田ら2軍の3投手の球を受けた。緒方監督ら1軍首脳陣や、松田元オーナーの前で初めての“プレー”。お披露目は捕球のみだったが、同オーナーは、その佇まいを絶賛した。

 「びっくりした。ユニホームを着ると大きく見えた。耳障りのいい広島弁も心地ええよ。思っていたよりキャッチングもうまかったね」。植田1軍バッテリーコーチも「クセのない捕り方で、うしろ体重だったのが修正されていた」と評価した。

 この日、1軍のブルペン捕手の数は足りていた。それでも野手では唯一、中村奨のみが天福球場へと移動した。その理由について水本2軍監督は「1軍に行けば監督や植田コーチもいるし。受けるだけでも緊張感も経験できるし、こういう機会があればいいと思っていた」と説明。恒例となっている新人選手の1軍キャンプ一日体験は今春実施しない方針だったが、雨の影響で、はからずも“一日体験”が実現した。

 わずか90分程度の“1軍参加”だったが、収穫もあった。倉2軍バッテリーコーチは、「1軍バッテリー捕手のほうが声が大きかった」と叱責。ブルペンが終了すると、すぐさま2軍の練習場へと戻り、居残りで捕球練習を繰り返した。

 幸運にも1軍の空気を体感した一日。「1軍として戻ってこられるように頑張ります」。決意を新たに、再び2軍で猛練習の日々を送る。(河合 洋介)

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2018年2月11日のニュース