堂林が“チーム1号” 左腕・戸田から一発「すごく意識した」

[ 2018年2月9日 06:19 ]

シート打撃で右越え二塁打を放つ堂林
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 広島・堂林翔太内野手(26)が8日、今春の“チーム1号”を放った。日南1次キャンプ第2クール最終日に実施されたシート打撃で戸田の直球を左翼席へ打ち込み、塹江からも右越え二塁打。左腕2人からの強打で生き残りへ存在感を強く示した。

 2日連続で組まれたシート打撃。新井、石原のベテランを除く丸、菊池、田中や松山らの主力組、バティスタとメヒアのドミニカ砲も参加した実戦形式で、映える“1号”を奪ったのは堂林だった。

 9年目の春。未完の大器としての存在が埋もれる危機感を白球に乗せた。1打席目は3―1の打者有利のカウントから内角甘めに来た戸田の直球を左翼席へ打ち込んだ。

 「自分のスイングができた。結果を残せたということは、うれしい。左ということはすごく意識した。まずは左を打って試合に出られるようにと考えているので」

 2打席目は塹江に対してフルカウントから外角直球を踏み込んで捉えた。今度は右翼フェンス直撃の二塁打だ。「本塁打よりライトへのああいう打球が自分の持ち味。追い込まれた状況から反応でバットが出た感じで、思ったより飛びました」とうなずいた。

 昨季は44試合で打率・217の低迷。先発6度のうち5度が左腕戦だったにもかかわらず、対右投手(打率・231)よりも対左投手(同・212)の方が数字が悪かった。オフは先輩の新井のみならず、後輩の鈴木にも教えを請うなど試行錯誤。キャンプでの徹底した振り込みのかいもあって強打復活へ明るい兆しが見え始めた。

 「振り込んで、へばってきて無意識に構えが丸まっていた。背筋を伸ばして、そのまま素直にバットを出したら、いい結果につながった。まだまだと思っているので、理想を追い求めていきたい」

 緒方監督からも「次につながる、いい内容の打球を飛ばしていた」と合格点を得た。もちろん厳しい立場は承知。内野手登録ながら今春も三塁練習には加わらず、主戦場の外野陣には丸、鈴木、松山らが立ちはだかる。「打つことで、しっかりアピールしていくだけ」。紅白戦も控える第3クールへ表情を引き締めた。(河合 洋介)

 ≪新人1軍キャンプ体験見送り≫緒方監督がドラフト1位・中村奨(広陵)ら新人の1軍キャンプ体験を見送る方針を明かした。一日限定での実施が近年恒例ながら「今年はやらない。高校生も多いからね」と説明。第2クールを終えた総括では「よかったのは高橋昂也。あと藤井もよかったね」と高評価した一方、シート打撃で堂林に被弾するなど精彩を欠いた戸田を沖縄2次キャンプに帯同させないことを決めた。

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2018年2月9日のニュース