阪神・大山 圧巻7発 G007ビビらせた「ため息しか出ない」

[ 2018年2月5日 05:30 ]

フリー打撃で金本監督(後方左)、中谷(同右)もビックリの柵越え弾を放つ大山
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 ライバルを圧倒する長打力を見せつけた。侍ジャパン候補の阪神・大山がフリー打撃で、昨季12勝を挙げた秋山と対戦。直球のみだったが、27スイングで柵越えは実に7発。左翼後方の防護ネットを直撃する特大弾も披露した。

 「球種がわかっている中なので。でも、良い打球はあった。それは自信になる」

 破壊力抜群の打力を目の当たりにした他球団の偵察部隊もそろって警戒感を強めた。巨人の森中聖雄スコアラーは「現状のイメージは井口。ブルペンでは秋山が良かったけど、その真っすぐを簡単に打ち返した。はっきり言ってため息しか出ない」と話し、大型二塁手として01年に30本塁打した井口(現ロッテ監督)の姿と重ね合わせた。広島の玉山健太スコアラーも「うちの選手たちも良いバッターだと言っていた。これで確率が上がってきたら嫌な打者(になる)」と思わず、顔をしかめた。

 大山は今春、本格的に二塁手に挑戦している。攻守で課題はあるものの、打力は確実に成長を遂げている。金本監督も「すごいね。後ろから見ていたらバットの出が速い。真ん中、外あたりをイメージしていてパッと内角に来ても、サッとバットが出る。これは、うちのチームでは彼だけ。教える前に勝手にできていた」と、その対応力を絶賛した。

 昨季は75試合出場で7本塁打に終わったが、経験を積んだ今季は「本塁打を量産できる二塁手」としても期待大。球団の二塁手として、シーズンで30本塁打以上を記録したのは優勝した85年に35本塁打した岡田のみ。大山が2人目を記録できれば、05年以来、13年ぶりのリーグ優勝をぐっと近づくはずだ。「自分はアピールするだけ」。6日の第2クールからは実戦もスタートする。レギュラー奪取を狙う若き大砲の視界は良好だ。(山本 浩之)

 ≪最多はラロッカ(広)の40本≫シーズン中、主に二塁を守った選手の本塁打数最多は04年ラロッカ(広)の40本で、65年スペンサー(阪急)と15、16年山田(ヤ)の38本が続く。阪神選手では85年岡田彰布の35本が最多で、チーム二塁手の30本塁打以上はこの1度だけ。04年の今岡誠は28本で、2本届かなかった。

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