松坂、初ブルペンで「半歩」前進!復活への足がかり語った

[ 2018年2月3日 08:40 ]

ブルペンで投げる松坂
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 中日の松坂大輔投手(37)が2日、北谷キャンプ2日目で初めてブルペン入りし、カーブを交えて32球を投じた。腕の振りに力強さが戻ってきた感覚を本人も感じている。足元の半足分の変化から腕の振りの軌道、そして背中に生まれた現象まで、本紙の直撃取材に答えた。5日までの第1クール中に、もう一度ブルペン入りする予定だ。

 100人を超える報道陣の目が背番号99に向けられた。中腰に立った三輪敬司ブルペン捕手へセットから21球、ワインドアップから11球を投じた。31球目に「うわっ」と不満そうに顔をしかめ、もう一球追加したが、腕の振りは強かった。「去年よりは今のところストレスなく投げられている」とうなずいた。

 松坂はブルペン入りの際に必ずプレートから6足の位置に1本のラインを引く。この目安を、この日は半足分越えていた。本紙の取材に、こう説明した。

 「ソフトバンクの時は、意識して投げようとしないと、そのラインを越えて6足半近くまで行かなかった。それが今は自然とできている感覚はある。下半身からの動きは課題ばかりですが、まずは大きく体を使えるようにはなっていると感じている」

 15年に右肩を手術。下半身を大きく使っても右肩が回らないため、ステップ幅は自然と狭まり、上体の力で無理やり腕を振る形が染みついていた。良化された ステップ幅に加え、腕の振りの軌道にも変化を感じている。

 「確実に昨年よりも大きな円を描けていると思う。ソフトバンクの時はテークバックはともかく、引っかかりが肩にあって、前(捕手寄り)で大きく半円を作れず、腕を畳むしかなかったが、今は前(捕手寄り)で球を離せているという感じが出てきている」

 その証として、背中の左部分にも、ある変化が出ている。

 「腕を縦に振れている時は肩甲骨の下付近があざみたいになる。そうでない時は腰付近にできる。今は意識しなくても、肩甲骨付近に腕を持ってこられることが多くなった」

 まだ「7割程度」の力の入れ具合で復活への道のりは半ばだ。この日も「たまに右肩を痛めていた時のかばう動作が出る。自分の体に大丈夫だと言い聞かせながら投げた」と言う。それでも「半歩」の変化は、再起への足がかりとなるはずだ。 (倉橋 憲史)

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2018年2月3日のニュース