ラミ監督びっくり!DeNAドラ1東が新人異例“一人ブルペン”

[ 2018年2月2日 08:48 ]

ブルペンで投球練習する東
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 プロ野球は1日、米アリゾナで行う日本ハムを除く11球団が宮崎、沖縄の各地でキャンプインした。宜野湾でスタートを切ったDeNAではドラフト1位の東克樹投手(22=立命大)が予定になかったブルペンに志願して入り、40球を投げ込んだ。新人では異例の「一人ブルペン」で、即戦力左腕の存在感を発揮。視察できなかったアレックス・ラミレス監督(43)も驚きを隠せなかった。

 午後2時。新人の東が予定外の行動に出た。ファンと報道陣を引きつれてブルペンに移動。他の投手陣は午前中に投球練習を終えており、時間差での「一人ブルペン」をスタートさせた。捕手を立たせたまま40球。8〜9割の力で威力たっぷりの直球を投げ込んだ。

 「他の人が隣で投げていなかったので、自分の時間、タイミングで投げることができました。(1月の)新人合同自主トレよりも良くなっています」

 朝の時点でのメニューで、東はブルペンに入らないことになっていた。キャッチボールを終えると、篠原投手コーチに物おじすることなく「(ブルペンで)ちょっと確認したいことがあるんです」と直訴した。新人がキャンプ初日から異例の申し出。東は「アカンと言われたら受け入れるつもりだった。思ったことを言えたのは良かった」と胸を張った。

 確認したかったことは、初めて身を包んだユニホームの着用感が投球にどのような影響を与えるか。「足を上げた時の(右)膝の部分だったり、感覚を確かめておきたかった」。1カ月間の長丁場になるだけに、初日から気になることはクリアしておきたかった。背番号11のユニホームで初日の練習を終えた22歳は「プロ野球選手になった実感が湧いてきた。気分が良いです」と無邪気に笑った。

 1メートル70と小柄ながら最速152キロを誇り、関西学生リーグで2度のノーヒットノーランを成し遂げた大学No・1左腕。見守った篠原投手コーチは「指にかかった球もあったし、腕のしなりを含めて良いものを持っている」と太鼓判を押した。想定外のブルペン入りだったため、その場に居合わせることができなかったラミレス監督は「投げたと聞いて驚いたけど、心意気は非常に良い」と積極性を高く評価した。

 次回は中1日でブルペン入りを予定している。「次は他の投手と並んで投げてみて、いかに“マイワールド”で投げられるか。それができれば(実戦でも)物おじしないで投げられると思う」。2年連続3位から、20年ぶりのリーグ制覇を目指す今季。ラミレス監督は「左腕王国」の構築を目指し、石田、今永、浜口に続く東には1年目から10勝をノルマに課している。「小さな巨人」は投球はもちろん、度胸も並のルーキーではない。(重光 晋太郎)

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2018年2月2日のニュース