DeNAキャンプで大注目は「右翼サバイバル」梶谷、細川らが激戦

[ 2018年2月1日 10:25 ]

1軍キャンプに抜てきされたDeNA・細川
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 1日から始まる春季キャンプ。選手たちにとって、スキルアップの場であるとともに定位置を争う競争の場でもある。沖縄・宜野湾でキャンプを行うDeNAで、もっとも注目を集めるのが右翼の定位置争いだ。

 「今季の“7番・右翼”は梶谷か細川だ。右翼には梶谷がいるが、左投手のときには細川を使うかもしれない。沖縄でどういうキャンプを過ごすことができるか」。ラミレス監督は、1月中にこう明言した。

 細川は、高卒2年目の19歳。長打力が魅力の未来の4番候補だ。ルーキーイヤーの昨季はシーズン終盤に1軍昇格すると、史上初となるデビューから2試合連続アーチをマーク。CS、日本シリーズでも安打を放つなど、存在感を発揮した。

 指揮官はそのポテンシャルにほれ込んでおり「プレーをする機会を与えてシーズンを通して試合に出たら、40本は打てると思う」と大きな期待を寄せ、1軍キャンプに抜てき。細川は1月にはパ・リーグ首位打者の西武・秋山と自主トレを行うなど充実のオフを過ごし、準備万端で宜野湾に乗り込んだ。「打たないと1軍に残れない」と自慢の打棒でアピールするつもりだ。

 細川の名前が挙がることが多いが、右翼の大本命はあくまでも梶谷だろう。2軍スタートとなったが、それはラミレス監督が梶谷の実力を十分に理解しているから。そして、故障というほどではないが、スローイングの際に右肩に多少の不安があるということで自分のペースでの調整を認めたからだ。

 昨季は4年連続で規定打席に到達。21本塁打、21盗塁をマークして球団では39年ぶりの「20―20」を達成した。長打力に加えて、その走力は今季盗塁数「80」(昨季は39)を目指すチームにとって欠かせない戦力となる。また、内外野でゴールデングラブ賞を獲得した高田繁GMも「彼は打つ、走るだけでなく守りがいい」と太鼓判を押す守備力もある。「若い、いい選手がたくさんいる。うかうかしていられない」と梶谷。定位置を譲るつもりなど毛頭ない。

 梶谷を軸に細川、そしてキャンプ1軍スタートのドラフト2位・神里(日本生命)が右翼の定位置を虎視眈々(たんたん)と狙う。ラミレス監督は「競争」と明言することにより、それぞれの成長を促している。指揮官は11試合予定されている実戦では梶谷を1軍に呼ぶ方針を示した。沖縄の地で繰り広げられるDeNAの「右翼サバイバル」から目が離せない。(記者コラム・中村 文香)

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2018年2月1日のニュース