【プロ野球キャンプガイド】40年の歴史と桜が待つ沖縄、60年磨いたおもてなしの宮崎

[ 2018年1月30日 11:30 ]

宮崎サンシャインレディの(左から)今井千尋さん、新町智郁さん、山元彩加さん
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 プロ野球の2018年の春季キャンプが、いよいよ2月1日に一斉にスタートする。アリゾナ州スコッツデールでキャンプを行う日本ハムを除く11球団がキャンプを行うのが、宮崎県と沖縄県。改めて両県におけるプロ野球キャンプの歴史などを振り返り、国内二大拠点の魅力を紹介する。球春到来。ファンの皆さん、キャンプ地にいらっしゃい!

 ◆沖縄キャンプ 78年ハムが最初

 「はいさい!ぐすーよー!沖縄キャンプかいめんそーりよー!(皆さん、こんにちは。沖縄キャンプにおいでよ)」。毎年2月、プロ野球は日本最南の地・沖縄県から球春の訪れが届く。昨年は春季キャンプの観客数34万9000人、経済波及効果109億5400万円がいずれも過去最高。大きな盛り上がりは沖縄の風物詩だ。

 78年、日本ハム投手陣が県内で初めてキャンプを実施。広島、中日と続き、今春は2次キャンプも含めて9球団が沖縄を訪れる。2軍5球団、韓国プロ野球も6球団という一大集結地で、県スポーツ振興課の担当者も「一度の旅行でたくさんのチームを観戦でき、楽しんでいただけます」とアピールしている。

 県では玄関口の那覇空港に「めんそーれパーク」と題したブースを設置。好きな球団のユニホームを着ての写真撮影などができる。沖縄は日本で一番、桜の開花が早い。「一足先に春を感じていただける桜見もこの時期の楽しみ方の一つ」と担当者。桜と球音。ぜいたくな春が全国の野球ファンを待っている。

 ◆宮崎キャンプ 59年巨人が元祖

 南国・宮崎県は、今年で春季キャンプを開催して60年の節目を迎える。「第1号」は59年にスタートした巨人。63年に広島が続いた。その当時、昭和30〜40年代の宮崎は新婚旅行ブーム。県観光推進課の財部孝志スポーツランド推進担当リーダー(49)は「それに代わるものが“スポーツランド宮崎”。スポーツのキャンプを使った観光振興に動きだしました」と話した。

 今年は1、2軍合わせて6球団がキャンプを実施。宮崎市内では無料の周遊バスを運行予定だ。昨年春は126億6100万円の経済波及効果を記録。年平均気温17・7度は全国3位で、快晴日数は同2位と温暖で雨が少ない気候も大きな売りとなっている。

 それでも「地域環境は激化している。宮崎と沖縄はライバル。頑張らないと」と財部さん。20年東京五輪の事前キャンプ地選定では、沖縄県と争った末にドイツ陸上チームの誘致が決まった。スポーツランド。今年の春も「宮崎に、来やらんね!(いらっしゃい)」が合言葉だ。

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