雄星160キロボディー完成 1カ月半の米国武者修行「目指してみたい」

[ 2018年1月27日 09:10 ]

出陣式で笑顔を見せる菊池
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 西武の菊池雄星投手(26)が26日、所沢市内で行われた出陣式に参加した。米国での1カ月半に及ぶ武者修行から前日に帰国し、パワーアップした姿を披露。昨季は16勝6敗、防御率1・97でプロ初タイトルとなる最多勝、最優秀防御率の2冠を獲得した。球界No・1左腕はさらなる飛躍、そしてあと2キロに迫る160キロへの挑戦へ、トレーニングの成果に自信を見せた。

 日本列島を襲う寒波も、この男には関係なかった。今年初めて集合したチームで、菊池は唯一の半袖姿。日に焼けた肌と引き締まった顔に、日本人左腕初となる160キロへの手応えがにじんでいた。

 「体を大きく強くしている。それがピッチングにつながれば、いいボールが行くと思う。トレーニングに関してはやりたいことができているので、投げるのが楽しみです」。12月10日。大谷がエンゼルスの入団会見を行った日に目標を掲げた。「あと2キロというのは目指してみたい」。プロ野球記録の165キロを誇る花巻東の後輩に続く160キロ到達。そのために米国で1カ月半にも及ぶ武者修行で肉体強化に励んだ。

 「名前は言えないけど凄いメンバーだった。(メジャーで)賞を獲ったり、オールスターに出るような選手と組んでトレーニングできた」。ロサンゼルスとラスベガスでのメジャーリーガーとの合同トレ。「日本では一番重いもの、量もこなせているけど、向こうでは下の方だった」。それでもスクワットでは昨年の440ポンド(約200キロ)から460ポンド(約209キロ)ほどまで数値を上げ、体づくりには手応えがある。

 渡米している間に野球規則が改正され、昨年、ボークを取られた2段モーションも反則投球にならないことが決まった。「去年は去年。また一から(フォームを)つくり直していくだけ」。キャンプインは2段モーションとされたフォームで始める意向だが、よりよいものを探して試行錯誤していく。2年連続の開幕投手が内定し、10年ぶりの優勝を狙う今季。「(開幕投手は)当然目指して調整するけど、トータル。10月まで安定したパフォーマンスを見せたい」と力強かった。 (春川 英樹)

 ▽菊池の反則投球 昨年8月17日楽天戦の2回、松井稼への1、2球目に2段モーションによる反則投球を宣告され、クイック投法に切り替えて2安打完封した。同24日のソフトバンク戦では右足の上げ幅を小さくしたが、初回に先頭・川島への初球に反則投球を宣告され、3回7失点KO。翌25日に菊池は5月と8月に審判団から注意を受けていたことを明かし、4月時をベースにした投球フォーム改造を決意。球団は日本野球機構(NPB)に意見書を提出した。

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