中日 松坂合格なら…背番号99用意 かつて中村ノリが“はい上がり”

[ 2018年1月22日 05:30 ]

前ソフトバンクの松坂
Photo By スポニチ

 中日が前ソフトバンクの松坂大輔投手(37)に背番号「99」を用意していることが21日、分かった。23日の入団テストに合格した場合に提示される。「9」を足すと西武時代から慣れ親しんだ「18」となる。99は07年に中村紀洋氏(44)が育成選手契約から支配下へとはい上がりつけた番号で、同年に日本シリーズMVPを獲得した。3桁背番号の手前という「背水背番」から再起を図る。

 はい上がる男の象徴的な背番号を松坂に用意した。「99」は球団では07年にオリックスを自由契約となり、入団テストを経て加入した中村紀が育成から支配下登録された際に背負った。同年の日本シリーズではMVPを獲得するなど日本一に貢献した「成り上がり番号」といえる。昨季限りで退団してヤクルトに移籍したジョーダン(ヤクルトでの登録名はアルメンゴ)がつけていたため、空き番号となっていた。

 日米通算164勝を誇る右腕は、右肩の不調に悩まされ、昨季まで在籍したソフトバンクでの3年間で1軍登板がわずか1試合。それでも現役へのこだわりは強く「(ソフトバンクを)退団後は場所はどこであろうと、野球を続ける思いに変わりはありませんでした。自分で決めた道を信じて進むだけです」と不退転の覚悟で再起を図る。不死鳥のごとくよみがえった中村紀のように、松坂にとって99は背水シーズンの象徴ともなる。

 99は、9+9で「18」となり、西武に始まり、レッドソックス、ソフトバンクでも背負った愛着のある番号ともなる。18は現在、鈴木翔がつけているため背負うことはできないが、球団側も配慮した上で、18に縁のある番号を用意した。

 松坂は前日、自主トレ先の米ロサンゼルスから帰国。ロサンゼルス自主トレの打ち上げとなった米国時間18日(日本時間19日)にはブルペン投球も行うなど、右肩は現時点で不安はない。この日、ナゴヤ球場を訪れた西武時代から親交の深い友利結国際渉外担当は「僕が持っている(松坂の投球)動画はびっくりするぐらい良い。投げ方を見たら右肩は問題ない」と語った。

 非公開で行われる入団テストは、森監督や首脳陣がブルペンでの投球を見る形となる。温暖なロサンゼルスと違うため、コンディションを考慮しながらになるが「自分なりに考え得る準備はしてきたつもり。テストに合格することが最優先」と松坂は話す。かつて名勝負を演じ、ライバルでもあった中村紀のようにはい上がれるか。まずは第一関門となるテストに臨む。

続きを表示

この記事のフォト

2018年1月22日のニュース