阪神・原口 新打撃フォーム初披露 メッセの一言ヒントに

[ 2018年1月21日 05:30 ]

バットを寝かす新フォームの原口
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 阪神の原口文仁捕手(25)が20日、三重県伊賀市のミキハウススタジアムで合同自主トレを行い、2018年型の打撃フォームを初披露した。バットをやや寝かして構えた。そのままテークバックしてボールへ一直線にスイング。原口の初の屋外フリー打撃では、構えが明らかに変わっていた。18年型のお披露目式。いや、原口本人的にはまだ固めている途中で完成形ではないらしいが、この新フォームで勝負する。

 「ここまで寝かせたことはないですね。見た目はどうかわかりませんが、自分の中ではめちゃくちゃ変わった感覚で、最初はあった違和感も取れてきて、やっと自然に振れるようになってきたところです」

 ソフトバンク・松田のようだという周囲の声には「いえ、特には意識していませんよ」。長打力よりも確実性に重きを置く。打球の角度をつけやすく、ヘッドの入り方を試行錯誤する中で行き着いたオリジナル。結果的に誰かに似ていることになっても、目的はそこにはない。

 ブレークした16年は107試合で打率・299、11本塁打、46打点も、昨年は73試合で・226、6本、25打点と全部門でダウンした。最大の武器であるはずの打撃で結果を残せなかった。そこで決意した、『ひとり超変革』。ヒントはメッセンジャーの一言だった。「“楽に、楽に。打席でもっと力を抜けよ”と言われたんです」。縦横のバットの向きだけではなく、確かに力感なく構えているようにも見える。

 一方で、隠したものもある。直訴して再挑戦する捕手のトレーニングをキャンプインまで公開するつもりはない。この日もキャッチボールなど右肩の状態がわかる練習メニューは隠密で行った。梅野に坂本、岡崎らライバルに、まだ手の内も明かさない。

 「しっかり準備できていますし、順調です。不安なくキャンプインできます」

 昨年は右肩に負荷がかかる一部のメニューを制限されてキャンプインを迎えたが、今年は全メニューをこなす事実が、その言葉を信じさせてくれる。打てる捕手――。かつての自分を取り戻そうとしているのではなく、さらに進化した姿を追い求めている。(畑野 理之)

 《恩師から激励》年末年始を埼玉県に帰省していた原口は、母校の帝京・前田三夫監督から電話で「頑張れよ」と激励されたといい、もう一度、捕手として試合出場する姿を恩師にみせるつもりだ。また、自身の後援会が16年シーズン後に発足し、昨年8月27日の東京ドームでの巨人戦に1回目の応援ツアーを実施してくれたにもかかわらず、前日26日にファーム降格を告げられた申し訳なさもあり「今年は1年間ずっと試合に出て、いつでも来てもらえるようにしたい」と誓っていた。

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