ドラ1馬場は阪神向きやん!矢野2軍監督「周りを気にしている感じがない」

[ 2018年1月19日 05:30 ]

馬場はブルペンで投球練習する
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 阪神の新人合同自主トレ第3クール2日目が18日、鳴尾浜球場で行われ、ドラフト1位の馬場皐輔投手(22=仙台大)が初めてブルペン入り。視察に訪れた矢野燿大2軍監督(49)らに、全力投球でなくてもインパクトを与える『驚速球』を披露した。

 気温13度。真冬にしては暖かい鳴尾浜で馬場がベールを脱いだ。キャッチボールを終えると小走りでブルペンに向かい、長坂相手に立ち投げで35球。全て直球、全力投球でなくても、大器ぶりが伝わってきた。

 「傾斜の角度、フォーム、確認するポイントはいくつかありました。トレーニングの成果もあるので、大学時代よりもうまく体、股関節を使って投げられた。思ったところに、まとまって投げられたと思います」

 コンパクトなテークバックからは想像できない力のあるストレート。「確認」と繰り返した本人とは対照的に、周囲は驚愕の表情を浮かべた。まずは投球を受けた長坂だ。

 「軽く投げていたのにボールに力があった。リリースが見えづらく、球が重く感じました」。長坂による“軽く投げていた”という分析にこそ、馬場のあるべき姿がある。

 「プロでは回転数が一番大事だと思うんです。求めるのはキレや回転数。打者が、フォームの力感以上に球がくる、いつの間にか手元にくるという球を求めていきたい」

 続いては、視察に訪れた矢野2軍監督だ。その球質を「バットに当てさせないというのが一番。打者を圧倒してねじ伏せる。そういうスケールの大きな投手を目指してほしいし、その素質はあると思う」と絶賛。その上で、精神的な強さにも言及した。

 「ドラフト1位であれだけ注目されると飛ばしすぎてもおかしくない。でも、落ち着いているように見えたし、周りを気にしている感じがない。楽しみ」

 投げる度に聞こえるシャッター音や群がる報道陣に目もくれず、マイペースで黙々と投げ続けた。捕手として数々の名投手を見てきた矢野2軍監督の評価は、説得力十分。馬場もまた、その“強み”を武器としている。

 「変に背伸びしても僕は僕。自分の課題は目の前に必ずあるので、自分を大きく見せないで、やるべきことをやるだけです」

 大物感漂うコメントで締めた馬場。称賛を集めたこの日でも「5、6割程度」の力という。ブレークの予感が早くも漂い始めた。(巻木 周平)

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2018年1月19日のニュース