阪神・西岡、完全復活へ「100%野球漬け」今年34歳「新人と同じ気持ちで」

[ 2018年1月13日 09:30 ]

大阪府内の施設で自主トレを公開した西岡
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 阪神・西岡剛内野手(33)が12日、大阪府内で日本ハム・中田、ソフトバンク・城所らととの自主トレを公開した。一昨年の左アキレス腱断裂の大ケガから昨年7月に復帰。完全復活を期す18年は「100%野球漬け」の生活を送り、新人時代と同じ気持ちでグラウンドに立つことを誓った。

 かつてのやんちゃで天才肌のイメージはない。幾多の困難を乗り越えた西岡は過去と現在を見つめ直し、一つの境地にたどり着いた。ユニホームを着ている間は全ての時間と情熱を野球に注ぎ込む、と――。

 「最初は食事にしてもそうだし、起床時間、寝る時間、そういうところでもあまり気にしていなかった。結果が出るかどうかは別だけど、そういう細かい部分に気を配ることによって今の体を手に入れた。今まで野球をおろそかにしていたかというのとは別なんですけど。でも、今の僕が5年前、10年前を振り返ると“もっとこうしておけば、よかった”という部分はいっぱいあるんで」

 大阪府内での日本ハム・中田らと恒例の自主トレ中。肉体は見事に絞り込まれ、室内でティー打撃、フリー打撃に励んだ。やはり、16年7月20日の巨人戦(甲子園)で負った左アキレス腱断裂が大きな転機だった。一度は引退すら覚悟し、長いリハビリの中で多くのことに気付かされた。

 「自分の立場はレギュラーではなく、新入団の選手と同じ気持ちでグラウンドに立つつもり。ケガをして、リハビリをして、体は治っているけど傷は消えない。そういうリスクだったり不安要素はありますけど、それを打ち消すためにトレーニングをしている。どういうシーズンになるかは分からないけど、1年間しっかり野球と向き合いたい」

 今年7月で34歳。スターとして築いた実績をかなぐり捨て、春季キャンプから新人のように猛アピールする覚悟だ。昨季途中に復帰した時から17〜18年の2年構想での完全復活を思い描いた。新年の抱負を聞かれ、「新年と言っても、去年からずっと続けてきた過程なので。今年に関しては特別オフという感じもしていない」とほぼ無休で過ごしてきたことも明かした。

 大和のDeNA移籍により、全盛期に輝いた遊撃手として復帰する可能性があり、実際に昨秋キャンプでは遊撃で軽快な動きを見せた。「隙があるポジションは狙っていきたい。“西岡剛”という存在を示せるようにしたい」。貪欲にひたむきに――。決意に満ちた18年が始まった。(山添 晴治)

 ≪星野氏急逝を悼む≫西岡は08年の北京五輪で一緒にユニホームを着た星野仙一氏の急逝を悼んだ。「急な、ああいう形でね。年末の殿堂入りパーティーに参加させてもらって、姿を見て、そこから1カ月ぐらいで…」と沈痛な表情。星野氏が監督を務めた北京五輪を「“気迫を前面に出して、お前の性格のままのスタイルを貫いてくれ”と言われた。メダルは取れなかったけど、最後に“お前には感謝している”という言葉をもらったんで、すごくうれしかった」としんみり振り返った。

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2018年1月13日のニュース