原氏 学んだ「仏の優しさと鬼の厳しさ」、声絞り出し思い語る

[ 2018年1月7日 05:30 ]

星野仙一氏死去

涙をこらえながら星野氏との思い出を話す原氏
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 巨人の原辰徳球団特別顧問(59)が都内で取材対応し、星野氏との多くの思い出を語った。訃報を知ったのは朝のニュース番組。「本当に信じられない。まだ“僕がこういうコメントを出していいんだろうか”という気持ちです。非常にショックです」と声を絞り出した。

 選手同士、選手と監督、そして監督同士とさまざまな形で死闘を重ねた。記憶に新しいのは、巨人の監督として楽天を率いる星野氏に敗れた13年の日本シリーズ。当時は口を真一文字に結んだままじっと胴上げを見届けたが「心の中では拍手を送っていた」と初めて心境を明かした。

 03年には、原氏の監督退任セレモニーが最終戦の10月7日に敵地・甲子園で開かれた。阪神を率いる星野氏から花束を受け取り、肩を抱かれながら「もう一度、勉強して戻ってこい。くじけるな」と声を掛けられ、涙した。「その言葉に全てが集約されていた。明日からの活力になった」と改めて感謝した。

 「仏の顔と優しさ、それと勝負に立つ鬼の厳しさ。両極端、2つの顔を持っていた」。評論家時代には「選手は、信頼しても信用はするなよ」と金言も授かった。最後に会ったのは星野氏の殿堂入りを祝う会。「夢も語られて、希望に満ちたあいさつもありましたので、私は(体調の変化を)全く感じることはできなかった」と神妙な面持ちで振り返っていた。(川手 達矢)

 ▼巨人・高橋監督 昨年11月にお会いしたときはお元気そうだったので、本当に驚いています。私が監督になってからお会いするたびに「巨人が強くないと駄目だぞ」と激励していただきました。心よりご冥福をお祈りします。

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2018年1月7日のニュース