陽岱鋼のいとこのオリ張奕 支配下登録目指し年末年始も台湾に帰らず無休トレ!

[ 2017年12月25日 17:05 ]

張奕外野手
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 年の瀬を迎えても、母国を離れ、大阪・舞洲地区にあるオリックスの選手寮「青濤館」の外周を一人黙々と走る。巨人・陽岱鋼のいとこで、昨年の育成ドラフト1位・張奕外野手(23)だ。

 「年末年始も台湾には帰らずに寮で過ごします。高校時代からそうですから。練習をやることには変わらない。高校時代から日本で年を越していたので、寂しくもないです。大晦日は“ダウンタウンの笑ってはいけない”や紅白歌合戦、そのまま“ゆく年くる年”を見ていますね。除夜の鐘を聞きながら、“今年も終わったなあ”って過ごしています」

 今月22日に台湾から両親が来日。25日のクリスマスこそ家族と過ごすが、野球は脳裏から離れない。

 「“せっかく来てくれたんだから両親に何か良いものでも食べさせてあげたら?”とか言われますが、僕はすぐに体重が増えちゃうので体調管理をしないといけないから。定食屋さんの方が好きですね、バランス良いから。やよい軒とか行こうかな。クリスマスプレゼント?中学生の時から断っています。そんなことに、お金を使うなら、自分たちに使ってほしいですから」

 陽岱鋼の父の妹の子という間柄。50メートル6秒2、遠投120メートルで、本家を彷彿させる俊足強肩の外野手。陽岱鋼に憧れ、いとこと同じ福岡第一高で1年秋からレギュラーに定着。3年夏の県大会で右翼手兼投手で1番を務め、投打での活躍が話題になり、日本経済大では1年春から頭角を現し新人王を獲得。将来性が高い好素材だ。

 目標に掲げる支配下登録の先も競争は、し烈。オリックスの正外野手候補はT―岡田やロメロ、吉田正が主力。巧守の駿太や、今季交流戦で首位打者争いをした武田も台頭している。張奕は「良い選手が多いけど燃えます」と笑う。負けられない理由がある。自身の活躍を願う両親に、一日も早く独り立ちした姿を見せるためだ。

 「父は良く僕のニュースを見ています。だから、台湾にいる両親に、僕が日本で活躍して伝えることが、一番の恩返しになると思うので」。来年のクリスマスこそ、元気な姿だけでなく、プロ野球選手としての勇姿を両親に贈るつもりだ。(記者コラム・湯澤 涼)

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2017年12月25日のニュース