楽天・茂木に“リアル陸王”指令 梨田監督厳命 今季盗塁3から「最低2桁」

[ 2017年12月23日 08:47 ]

楽天の茂木
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 楽天の梨田昌孝監督(64)が茂木栄五郎内野手(23)の来季1番固定を明言し、今季3個だった盗塁数を2桁に乗せるよう指令した。茂木は11月に右肘のクリーニング手術を受け、来季はぶっつけ突入の見通し。TBSドラマ「陸王」で竹内涼真(24)が演じる同姓のランナー、茂木裕人ばりに故障を乗り越えチームを救う。

 梨田監督には不満がある。茂木の盗塁数だ。1年目の11盗塁から今季は3個まで減らし「俺だって(現役時代は)3つくらいは走っていた」と口にした。チーム42盗塁はリーグ5位で、12球団最多の129個走った西武の約3分の1。盗塁数増は来季の課題だからこそ、先頭で引っ張るべき茂木に「最低でも2桁は走ってもらわないと」と指令した。

 要求の高さは、リードオフマンとしての素質を認めればこそだ。今季開幕から「1番・遊撃」に固定された茂木は、思い切りの良い打撃で大活躍。右肘を痛めたことで出場は103試合にとどまったが、その中で昨季の倍以上の17本塁打を記録しAクラス入りの原動力となった。1番に座った84試合では打率・303、16本塁打で、初回先頭打者アーチはポストシーズンも含め8本。指揮官は来季へ「1番でしょう。今季も候補は岡島、銀次、島内といたけど、茂木はどうしても1番」と、変わらぬ導火線としての役割を期待する。

 走れ、茂木――。大きな期待はドラマ「陸王」の登場人物、茂木裕人に寄せられるそれと重なる。劇中の茂木は、膝の半腱様筋の部分損傷というランナーにとっての致命傷を乗り越えた。「楽天の茂木」も、持ち味のフルスイングに欠かせない右肘痛から手術を経て復活を期す。

 梨田監督は「3月の半ばくらいからオープン戦に出られれば良いけど、(来季開幕は)ぶっつけになる可能性もある」とした。指揮官の期待を背に、茂木自身も「最低でも2桁は走りたい」と言う。劇中のテーマのように、自分を変える覚悟はある。 (池田 翔太郎)

 ▽「陸王」 池井戸潤氏原作の同名小説をTBS系列でドラマ化。経営危機にある埼玉県行田市の老舗足袋業者「こはぜ屋」が会社存続を懸け、ランニングシューズ「陸王」の開発に挑む企業再生物語。主人公の4代目社長・宮沢紘一を役所広司、「陸王」を履く長距離ランナー・茂木裕人を竹内涼真が演じる。24日午後9時から最終回。

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