藤浪“アメフット流”体幹トレ NFL挑戦の河口氏に弟子入り

[ 2017年12月22日 05:47 ]

阪神の藤浪
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 阪神・藤浪晋太郎投手(23)が、元アメフット選手でNFLにも挑戦した河口正史氏(44)がトレーナーを務めるトレーニングジム「JPEC SHIROKANE」(東京都港区)で自主トレーニングを行ったことが21日、分かった。

 今月中旬から東京で目の専門家や理学療法士らさまざまな機関に足を運ぶ「専門家行脚」の一環で、藤浪は以前から「興味があるので、行ってみようと思っています」と話していた河口氏のもとを訪れた。

 トレーニング中、ジム内に何度もこだましたワードが「仙腸関節」だ。骨盤の仙骨と腸骨をつなぎ体の中で最も強いとされる関節。ミリ単位でしか動かない繊細な部位ではあるが、可動域を広げて、周辺の筋肉を使えるようになることで、体幹から最大限の力を発揮できるようになる。2年前から、オフ期間を利用し「JPEC」でトレーニングを続けるプロ野球選手の1人も、球速が2年間で7キロアップ。今季、1軍で8勝するなど成績向上につなげている。

 藤浪も自身が自覚する骨盤の傾きがあり、骨盤内にある仙腸関節をうまく使えずにいた。河口氏も一目見て、明確な修正点を把握したという。

 「体幹を使えていないから(動きの)主役が手足になっており、そこで制御しきれなくなっている。体幹が主役になれば手足のコントロールもできる。昔は使えていたと思うので、元に戻す作業というイメージ」

 河口氏の指導の下、3時間にわたって仙腸関節付近へのトレーニングで小さな刺激を入れ、シャドーピッチングを繰り返した。腕のひと振りごとに映像も見て比較。同氏は「下半身に関しては、ものすごく鋭い感覚を持っていた。(感覚の表現も)こちらが予想する2つ、3つ先のことを言っていたので、すごく驚きました」と振り返った。

 トレーニング後、藤浪は汗をぬぐいながら「ここ2、3年で感じていなかった地面の反発を感じることができました」と話したという。模索する新たな投球フォーム、そして来季の完全復活へ確かな手応えをつかんだ時間となった。確かに戻りつつある「反発」が、18年の反攻への足がかりになりそうだ。(遠藤 礼)

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2017年12月22日のニュース