“黄金の左手”ハム・木田GM、原辰徳氏らの苦言に平謝り

[ 2017年12月22日 10:00 ]

<2017年ドラフト会議>1位指名で7球団が競合した、清宮幸太郎(早実)を引き当てガッツポーズする日本ハムの木田GM補佐(左から3人目)
Photo By スポニチ

 しばらく携帯電話の着信音が鳴り止まなかったという。あることがきっかけで「時の人」となった49歳独身の日本ハム・木田優夫ゼネラルマネジャー(GM)補佐は「自分がプロに入ったときも連絡が多かったけど、今回もすごかった。“元カノ”からも連絡がありましたから」と振り返る。

 毎年のようにドラマが生まれるプロ野球ドラフト会議。かつて星稜の松井秀喜の当たりクジを当時の巨人・長嶋茂雄監督(現終身名誉監督)が引いたように、10月26日に都内で行われた今年の会議も後世に語り継がれる抽選が行われた。高校通算最多とされる111本塁打の早実・清宮幸太郎を7球団が1位指名。見事に木田GM補佐が当たりクジを引き、おそらく現役時代よりも派手なガッツポーズを披露した。

 実は直属の上司である吉村浩GMから大役を通達されたのはドラフト会議の数カ月も前。そこから悩める日々が続いた。右手か左手か…。「200勝以上の工藤監督(ソフトバンク)や2000安打以上の金本監督(阪神)の手に比べたら俺の右手なんて何も持ってない(現役通算74勝)。でも、左で引いて外したら何を言われるか分からないし…」。簡単に結論は出なかった。そして会議前日、現役時代から親交があり「師匠」と仰ぐ明石家さんまに相談すると即答された。「そら左手やろ」。助言を受け入れ、大仕事を果たした。

 直後から殺到した連絡の大半は祝福だったが一部で「お叱り」も。巨人時代の先輩で監督時代に東海大相模の後輩だった大田泰示(現日本ハム)を引き当てた経験もある原辰徳氏からは「クジを開けてガッツポーズするのが早過ぎる」と指摘された。実際に壇上で並んだヤクルトの小川監督からも「俺、まだ開けてもいなかった」と苦笑交じりに言われた。翌日に新聞各紙の写真を見ても一目瞭然。大先輩たちからの苦言に平謝りだった。

 清宮入団で北海道にもたらされる経済効果は「62億円」とも言われている。11月26日に発売された木田GM補佐の左手をモチーフにした「黄金の左手グッズ」の売り上げも好調。テレビ出演のオファーも殺到している。しばらく「左手特需」は続きそうだが、引き続き彼女は募集中だとか…。(記者コラム・山田 忠範)

続きを表示

2017年12月22日のニュース