中日 ドラ6山本 入団祝賀会・激励会「より一層やらねばならないという気持ちに」

[ 2017年12月17日 19:24 ]

来賓のかみじょうたけしさん(中央)と記念写真におさまる山本拓実投手
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 中日ドラフト6位の市西宮・山本拓実投手(17)の入団祝賀会・激励会が17日、西宮市の西宮神社会館で開かれ、OBや関係者らが門出を祝い、プロでの成功を祈った。

 会は同校野球部OB会「柏球(はっきゅう)会」が主催。出席者は野球のボールの縫い目の数と同じ108人だった。同校からは1975年の山中浩次外野手(近鉄)以来42年ぶり4人目のプロ野球選手の誕生で、岡尾保隆会長(69)は「OBとして何とか応援したい気持ちの表れ。高校時代にかなわなかった甲子園球場のマウンドにも立ってほしい」と話した。

 宝塚一中時代に所属したヤングリーグ・兵庫タイガースの山田博代表は「入団時は小さな体で3年間やれるかな、高校で続くかなと心配していたが、努力と周囲の支援で成長した。プロではみんなに愛される、息の長い選手になってください」と励ました。

 女子が夏の全国高校野球選手権大会でプラカード嬢を務める同校とあって「市西宮」のプラカードに先導されて入場。山本は「僕1人のために、多くの方々にメッセージをいただき、より一層やらねばならないという気持ちになった」と感謝の気持ちを伝えた。ドラフト当日も「指名を受け、学校のエントランスにいくと、本当に多くの生徒が歓声をあげて喜んでくれていた。脱水症状になるほど涙があふれ出た」と逸話を披露した。

 現在は放課後、同校グラウンドや大阪市内の施設でトレーニングを積んでいる。今月10日には3年生の引退試合で今の1、2年生を相手に登板。「ストレートと宣言して投げたら打たれた」と1回1失点だった。最後に吉田俊介監督と対戦し投ゴロに打ち取ると、「優勝の瞬間みたいにみんながマウンドに集まってきてくれた」と再び感激した。

 この日は昼間にいつも通う施設で阪神・才木浩人投手(19)と一緒になった。才木も同じ兵庫県の公立校(須磨翔風)の投手。山本は「いつかお話をさせてもらいたいと思っていた」と、初対面で貴重な話が聞けた。「才木さんは“プロではいろんな人がアドバイスをくれるが、自分でこれだというものを持っておくべきだ”と話されていた。自分をしっかりと持ちたい」。

 身長1メートル67と小柄だが、背番号通りの「59」(剛球)が持ち味。兵庫大会準々決勝で報徳学園に惜敗後、当時71キロだった体重を3キロ増やし、現在は74キロ。「高校とは違い、長いシーズンにたえられる体にしている。1年目はまずケガをせず、 夏以降に1軍に上がりたい。焦らず、あわてず、しっかりやっていきたい」。確かに自分を見失っていない。

 来賓として「高校野球大好き芸人」のかみじょうたけしさん(39)も同席。得意のタレント・板東英二さん(中日OB)の物まねで「すごいピッチャーだけど、僕を越したりしないでね」とやって笑わせた。

   (内田 雅也)

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