大谷、大歓声1000人超え会見“トラウトいじり”で爆笑も

[ 2017年12月11日 05:30 ]

入団会見後、カメラマンの要望に応えてポーズをとる大谷
Photo By スポニチ

 日本ハムからポスティングシステムを利用し、大リーグ・エンゼルスへの移籍を決めた大谷翔平投手(23)が9日(日本時間10日)、本拠地のエンゼルスタジアムでファン公開の入団会見を行った。マイク・ソーシア監督(59)らが同席する中で、新背番号「17」をつけた真っ赤なユニホーム姿を初披露。メジャーでも投打の二刀流に挑戦する大谷はファンに応援での後押しを呼びかけた。

 気温31度。太陽が照りつけ、青空が広がった。真っ赤なユニホームに袖を通した大谷はカリフォルニアの空気を目いっぱい吸い込み、第一声を発した。

 「ハイ、マイネーム イズ ショーヘイ オオタニ」。英語で自己紹介した後、こう誓った。「これからエンゼルスの一員としてファンの皆さまとともに優勝を目指したい」。1000人を超えるファンの大谷コール。さらに「今日、トラウト選手の結婚式がありますので結婚おめでとうございます」とエ軍が誇るスターにも祝福の言葉を贈り、ファンのハートをわしづかみにする。二刀流での挑戦は野球競技発祥国の米国でも異例だが「ファン、球団の方々と一緒につくっていくものだと思っている。応援で僕を成長させてほしい」と呼びかけると、大きな歓声が起きた。

 7球団に絞った面談でエンゼルスを選んだ。「本当に縁みたいなものを感じた」。面談の席ではトラウトとテレビ電話で話す機会が設けられ、共闘を呼びかけられた。26歳にしてMVPを2度獲得の現役最強メジャーリーガー。同じ「世界一の選手」を目指す大谷の心は突き動かされた。地域性やリーグの違いは決め手ではなく「本当に感覚的なもの」とも言った。二刀流のバックアップはもちろん、トラウトを代表とするエ軍の家族的な雰囲気は、どこか日本ハムに近いものがあった。

 背番号は17。日本ハムで11を背負った大谷は「本当は(トラウトの)27にしようかなという気持ちはあったけど、埋まっていたので17番にしました」と再び“トラウトいじり”で爆笑を誘ったが、こうも言った。「新たな気持ちでここで頑張っていくことを決めた時に17にしようかと思った」。17は母校・花巻東の出世番号に当たり、過去に西武・菊池、そして大谷も背負った。メジャーを夢見た初心に帰る。実直な大谷らしい選択だった。

 自身と同じ同一シーズンでの2桁勝利と2桁本塁打を達成している伝説の名選手ベーブ・ルースについて「僕の中では神様と同じくらいの存在。野球をやっている以上は少しずつ近づいていきたい」と誓った。思い描くデビュー戦はDHを解除した「リアル二刀流」での出場。「最高なのはどちらも一緒の試合でできること」と初勝利を挙げ、初本塁打を打つ。23歳は「2本の刀」で世界を驚かす。 (柳原 直之)

続きを表示

2017年12月11日のニュース