大谷の起用法 6人ローテで先発前後は休養 登板間にDH出場

[ 2017年12月11日 05:30 ]

公開入団会見を終え、ソーシア監督(左)と握手を交わす大谷
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 大谷のエンゼルス入団会見に同席したメジャー屈指の名将マイク・ソーシア監督は、大谷の起用法について「先発で投げて、投げない日はDHで多く出場してもらう」と明言した。ビリー・エプラーGMも「外野は守らない」とし、野手としてはDHに専念させる。

 ポイントは先発6人制だ。メジャーでは5人による中4日のローテーションが基本だが、ソーシア監督は「(6人制を含め)幅広く考えている」と言った。大谷について「球の質はエースのもの。飛び抜けている」という最高級の評価で先発陣が手薄な中、開幕投手に指名する可能性もゼロではない。大谷中心のローテーションが求められる。

 1900年以降、先発登板15試合、野手先発15試合を同一シーズンに記録した例は1918、19年のベーブ・ルースら4度しかない。「日本での数字を見ても、33試合投げて650打席に立つことはない」と指揮官。そこでモデルとなるのが16年シーズンだ。21試合に登板し10勝4敗、防御率1・86をマークし、打撃でも104試合で自己最多の382打席に立ち打率・322、ともに自己最多の22本塁打、67打点を挙げた。先発の前後は休養し、登板間に3回程度DHで出場して投打にわたり成功を収めた。

 エプラーGMは「我々の考えを押しつけず、彼のやってきたこと、考えを基にやっていく」と「日本ハム式」を取り入れる方針だ。DHには通算614本塁打を誇る37歳のプホルスが座るが、中5、6日の大谷の登板間に2、3回は一塁を守り、DHの枠を空ける。既にプホルスにも伝え「勝つためなら何でもやる」と全面協力を約束されたという。

 23歳の心をつかんだエプラーGMは「(入団の意思を伝えられた際は)椅子に座ろうとして転げ落ちた。GMに就任すると知ったときより興奮した」と笑った。ルース以来となる二刀流のスター誕生へ、大谷とエンゼルスの挑戦が始まる。(奥田 秀樹通信員)

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2017年12月11日のニュース