緒方監督 ハワイから誠也に100打点指令「期待するのは勝負強さ」

[ 2017年12月3日 05:30 ]

あいさつする緒方監督
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 リーグ2連覇を果たし1年間の激闘の疲れを癒やす場所に来ても、頭から野球が離れることはない。選手、関係者ら計228人が2日(現地時間1日)、チャーター機などで優勝旅行先のハワイ・ホノルル入り。来季に球団初の3連覇を目指す広島・緒方監督は、4番打者に、いや、鈴木に、勝負強さの象徴ともいえる「100打点」の大台を求めた。

 「4番に期待するのは勝負強さ。本塁打が20本でも、100打点挙げてくれればいい。今年、誠也にあまり重圧をかけたくなかったので言わなかったが、そこを期待している」

 4月11日の巨人戦で初めて4番に起用すると、8月23日DeNA戦で右足首を骨折して離脱するまで計98試合で4番を任せた。結果的には90打点。マークが、より厳しくなる来季に大台に到達すれば、チームの得点力が落ちていないことを意味するだけに、優勝がグッと近づくはずだ。実際に昨季は新井が101打点を挙げ25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献し、リーグMVPも獲得した。

 鈴木自身も11月29日の契約更改時に「(復帰を)待ってくれている人がいる。そこ(4番)で活躍するのが一番の恩返し。最もマークが厳しいポジションだし、自分自身も成長できる」と4番に意欲十分。優勝旅行には同行せず広島でリハビリに務めている。

 もちろん、指揮官も無条件でその座を任せるつもりはない。「誠也が順調に育ってくれればいいが、固定するわけじゃない。バティスタにも期待している。誠也、松山、新井だけじゃない。エルドレッドもいる」と、常に代役がいることを意識させ、競争の中でチーム力アップを狙う。

 また、昨季から主に1〜3番で起用し続けた「タナキクマル」に固執しない考えも示唆。「固定観念を持っていたら失敗する。今の形が100%のベストか。中心選手に頑張ってもらわないといけないけど、長いシーズンを戦う上では柔軟な考え方が必要」。有事を想定しながら、常勝軍団を築き上げていく。(柳澤 元紀)

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