牧田&涌井 黒田の元代理人と契約 信条は“選手の希望最優先”

[ 2017年12月1日 06:40 ]

07年、黒田(右)と会見したヒラード氏
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 今オフのメジャー移籍を目指す西武・牧田和久投手(33)とロッテ・涌井秀章投手(31)の代理人をスティーブ・ヒラード氏(52)が務めることが30日、分かった。

 ヤンキースなどで活躍した黒田博樹氏の元代理人として有名で、日本人投手の特徴や性格を熟知。牧田はポスティングシステム、涌井は海外FAと手段こそ違うが、頼もしい代理人をバックにつけ、夢の実現へ動きだす。

 元同僚で、時を同じくしてメジャー挑戦を決断した牧田と涌井が、同じ代理人のサポートを受ける。このほど契約書にサイン。大リーグ球団との交渉に向けた準備を整えた。

 元弁護士のヒラード氏は法科大学院を卒業後、大リーグ球団を顧客に持つ法律事務所に就職したが、「球団とは反対の選手の立場で仕事をしたいと思った」と代理人に転身。現役では通算188勝右腕のラッキーらを顧客に持つが、日本ではドジャース、ヤンキースで活躍した黒田氏の代理人として有名だ。

 ヒラード氏は大型契約にとらわれず、選手の希望を最優先することを信条としている。黒田氏は07年オフに広島からドジャースへ移籍したが、4年契約を提示した球団に対し、短い契約期間で完全燃焼することを望んだ黒田氏の意向を尊重し、3年契約を締結。その後も本人の希望通り、メジャーでは珍しい単年契約にこだわった。

 日本人選手のサポート実績があることは、長期戦が予想される2人には心強い。ポスティングシステムを利用する牧田は、申請期間が米国時間12月1〜31日(日本時間2日〜18年1月1日)。交渉期間が30日間と決まっており、どのタイミングで申請するかが重要となる。涌井も、大物から決まっていくメジャーのFA市場を考えると、越年の可能性があり、交渉の行方次第ではロッテ残留もある。

 牧田と涌井にとって、野球人生の転機となる今オフ。黒田氏を支えた敏腕代理人が、その手腕を発揮する。

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2017年12月1日のニュース