【キヨシスタイル】ポスティングはもういい…「海外FA短縮」その代わり五輪参加を

[ 2017年11月28日 11:00 ]

選手会納会に出席した大谷
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 ポスティングシステムの改定協議が日米間でまとまり、大谷翔平のメジャー移籍先はクリスマス前に決まるらしい。

 来年からは契約内容に応じて譲渡金が変動する新ルールが適用になるようだが、ポスティングシステムはもういいよ。

 2012年のドラフトで、メジャー挑戦を表明した大谷を日本ハムが強行指名。結果的に一本釣りの形になった。その5年後のメジャー移籍。入団の際に何らかの約束があったんだろうけど、それは公表されない。みんな勘ぐってる。そのモヤモヤが嫌なんだ。

 もはやメジャー挑戦の流れは止められない。だったらいっそのこと海外FAの条件を緩和したらどうだろう。現行、国内FA8年、海外FA9年のところ国内はそのままで海外を7年にする。

 ただし条件付きだ。侍ジャパンに選ばれた日本人選手は五輪期間中、返してもらう。4年に1度の五輪に協力してもらえるなら、どうぞ連れていってくださいってわけだ。

 そうすれば1年でも早くメジャーに行きたいという選手の希望はかなえられ、モヤモヤするポスティングシステムは必要なくなる。FAで行くならメジャー30球団と自由に交渉でき、メジャーリーガーと同等の条件をゲットできる。

 メジャーで一段と力をつけた選手が五輪で侍ジャパンに戻ってくるのであれば、日本のファンも喜んで送り出せる。

 メジャーリーグが選手を出さないのが最大の理由となって08年北京を最後に五輪競技から外された野球。復活する20年東京五輪でメジャーリーガーが参加すれば、五輪野球の価値は上がる。

 野球にとって五輪が世界最高峰の大会になったら、開幕前に行われるWBCは若手中心の大会にすればいいんだ。

 いつもメジャー側から押しつけられる日米間のルール。たまには日本からビシッと言ってやってほしい。「ポスティングは廃止だ。海外FAを短縮する。その代わり五輪では返してくれ」って。

 なに、「それじゃあ球団に譲渡金が入らない」って?そんなせこいこと言っちゃダメ。ファンは明快なシステムを望んでいるんだから。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2017年11月28日のニュース