問題ツイートは殿堂入りに影響?米記者が当該者への投票を見送る

[ 2017年11月27日 14:54 ]

現役時代のチッパー・ジョーンズ氏 (AP)
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 米国の野球殿堂入りには、球界における過去の実績もさることながら、人格といった要素も選考基準に含まれている。禁止薬物の使用歴や野球賭博に手を出した人物などは問題外。しかし、ツイッターでの問題発言はどのように判断されるのだろうか。

 たかがツイートとはいえ、その内容によっては人格を疑われてしまうこともある。野球殿堂においてもそれは同じ。セントルイス・ポスト・ディスパッチ紙のホセ・デ・ヘスス・オルティズ記者は24日、同紙(電子版)の記事の中で過去に自身のツイッターで問題のあるコメントを投稿したチッパー・ジョーンズ氏(45)に投票しなかったことを明かした。

 殿堂入りは全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票によって決められ、75%以上の得票が条件。2018年の殿堂入り候補者には新たにジョーンズ氏のほか、元楽天のアンドリュー・ジョーンズ氏や松井秀喜氏も名を連ね、投票の結果は来年1月24日(日本時間25日)に発表される。

 チッパー・ジョーンズ氏はアンドリュー・ジョーンズ氏とともにブレーブス黄金時代を支えた内野手。メジャー19年間で通算2726安打を放ち、首位打者1回、オールスター戦選出8回など、殿堂入りに値する輝かしい実績を残した。

 しかし、引退後の2015年にジョーンズ氏は自身のツイッターで問題発言。過去に起こった銃乱射事件が「作り話だった」といった内容のメッセージを全世界に発信してしまった。もちろん、この事件は現実に起こったもの。死者26人を出す大惨事となった。

 あまりに不謹慎なこのツイートが批判の対象になったことは当然の流れ。ジョーンズ氏は削除した後に謝罪したが、オルティズ記者はその人格を問題視し、投票を見送ったという。ソーシャルメディア上での問題発言といえば、カート・シリング氏が有名。メジャー通算216勝を挙げた名投手も、数々のお騒がせで人格に問題ありのレッテルを張られてしまい、殿堂入り資格5年目の昨年も45%と得票率は伸び悩んだ。

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2017年11月27日のニュース