どん底味わった2人の男、最下位ロッテに加入 新風吹かせるか

[ 2017年11月23日 11:10 ]

ロッテ・ドラフト2位のトヨタ自動車・藤岡
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 2年前に失意のどん底を味わった2人の男が、最下位からの巻き返しを図るロッテに加入する。

 ドラフト2位の藤岡裕大内野手。亜大では1年春からレギュラーに定着。ベストナインや首位打者にも輝いたが、プロへの道は開かなかった。トヨタ自動車に進むと、1年目は右翼でレギュラーをつかみ、2年目は遊撃手として成長。2位での指名を勝ち取り「2年前に指名がなかったので、今回もないのではと心配していました。ホッとしているというか、うれしい気持ちでいっぱいです」と安どした。50メートル5秒9、遠投120メートルの強肩で、小林敦担当スカウトも「高いレベルで三拍子揃っている。ここ数年でもトップクラスの逸材」と絶賛。井口監督も「絶対に獲りたい選手だった」と話すほど期待は大きい。平沢、三木、大嶺翔らと繰り広げられる「遊撃戦争」で一気に名乗りを上げる可能性は十分だ。

 ドラフト4位の菅野剛士外野手。1メートル71と小柄ながら明大では2年春から主に左翼手としてレギュラーとなり、リーグ最多二塁打記録をつくるなど広角に強い打球を打てるのが持ち味だ。同期でプロ志望届を出した4人のうち、高山と坂本は阪神、上原は日本ハムから指名され、一人だけ名前が呼ばれなかった。日立製作所では打撃だけでなく、守備や走塁面にも積極的に取り組んでレベルアップ。一足早くプロの世界に飛び込んだ同期たちに「負けたくない気持ちがあった」と必死の思いで2年を過ごしてきた。指名を受けた後には「おめでとう。これから一緒に頑張ろう」などどメッセージをもらったそうで「追い越せるように、一から頑張りたい」と気持ちを新たにした。

 チーム内競争の激化こそ、チームの底上げにつながっていく。どん底から這い上がってきた93年生まれの新人コンビが、新風を吹き込んでくれることに期待したい。(記者コラム・町田 利衣)

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