金本監督、才木を絶賛「現役時代でもあのインハイは無理」

[ 2017年11月19日 08:04 ]

才木はブルペンで投球練習する
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 阪神の安芸秋季キャンプは最終クール3日目の18日、予定していた韓国・LGとの練習試合が雨天中止となり、登板予定だった才木浩人投手(19)がブルペンで金本知憲監督(49)と“初対戦”した。指揮官を打席に迎えた投球練習は初めてで、改めて素質の高さを認められた。

 待望の“初対戦”が実現した。ブルペン入りしていた才木が24球を投げ終えたところで視察していた金本監督が、おもむろに左打席に入った。

 「テレビで見てた人なんで…」。現役時代をほうふつとさせる構えに胸を高鳴らせつつも絶好のアピール機会を無駄にしなかった。スライダーを2球続けた後、以降は12球連続で“直球勝負”。通算2539安打、476本塁打を誇る「強打者」にも気後れせず内角にも4球投げ込み、強い気持ちも示した。

 「力が入って納得いくボールは投げられなかったので悔しかった。(内角には)投げにくかったとかはなくて、逆に見せてみようかなと。投げさせてもらったのは良かった」

 打者の視点で球筋を確認した指揮官は、感じ取った才能の片りんを言葉に乗せた。

 「やっぱり高めは力があった。(胸元にも)平気で来ていたね。度胸あるじゃん。実際に試合のつもりでタイミングを取ってみて。高めはやっぱりファウルになりそう。(現役時代でも)あのインハイは無理でしょう。なかなか、前に飛ばすのはね」

 幾多のエースを打ち砕いてきた猛虎の元主砲からも絶賛された速球。評価を伝え聞いた才木は「打者目線から話をされてうれしい。(インハイの直球は)長所でもあるので伸ばしていけたら」と自信を深めた。

 先発予定だった韓国・LG戦が雨天中止によって実戦登板が消滅し、逆に願ってもない金本監督との対決が巡ってきた。「こういう機会があって、ラッキーというか。自分にとって良かったと思いますね」。19歳のまぶしい未来を照らした渾身(こんしん)の14球。19日の打ち上げを前に大きな収穫を得た秋になった。(遠藤 礼)

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2017年11月19日のニュース