大谷 「清宮君」に初エール「重圧をはねのけて」

[ 2017年11月18日 05:35 ]

打撃練習中の大谷はバットを持ったまま投球フォームの確認をする
Photo By スポニチ

 今オフにポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す日本ハム・大谷翔平投手(23)が17日、千葉・鎌ケ谷で、早実・清宮幸太郎内野手(18)にエールを送った。前代未聞の二刀流挑戦で話題になった自身よりも、ドラフト1位で入団する黄金ルーキーの方が注目されることを予想し、プレッシャーをパワーに変えることを期待した。

 球場から緩やかな坂を上がり、寮の前で大谷は足を止めた。16日の仮契約後に行った会見で、清宮は「大谷選手のように、信念を貫きたい」と表明した。そんな後輩に初めてエールを送った。

 「清宮君の場合は“やって当然”と思って、みんなが見に来る。つらいこともあると思うけど、そこをはねのけて頑張ってほしい」

 前代未聞の二刀流に挑戦することで、大谷自身も入団前から大きな重圧と闘ったが「僕はどっちかというと“(二刀流は)できないだろ”という意見ばかりだったので、特にプレッシャーもなかった」と振り返った。花巻東3年夏に高校生史上初の160キロを計測したが、プロ入り後は二刀流の話題ばかりが先走り。そんな壁を自力で乗り越え、スターダムにのし上がった。

 清宮は早実1年夏の甲子園で2本塁打を放つなど、3年間ずっと高校野球界の中心にいた。大谷は「彼は注目されてここまでずっときた。僕とは全く違う」と指摘し、「そういう意味では凄くプレッシャーのかかるところでやっていかないといけない」と続けた。このオフにメジャー移籍を目指す。同じ夢を持つ清宮とはすれ違いになるが、チームの後輩に変わりはない。

 この日も大谷はネットスロー、ティー打撃などで手術した右足首のリハビリに励んだ。「100(%)では振っていないけど、徐々に上がっている」。練習後には毎年恒例の若手を対象とした栗山監督の座学に自主参加した。こんな大谷の姿勢も、清宮にとっていいお手本になるはずだ。 (柳原 直之)

 ▽清宮の日本ハム入団交渉会見 16日に東京都内の明治記念館で臨み、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で合意。仮契約後に金屏風(びょうぶ)の前で会見を行った。メジャー挑戦を表明した大谷については「二刀流で新たな道をつくった」と敬意を示し、「人にどう言われようと自分の決めた目標や信念を貫きたい」。大谷の姿に自身を重ね、「メジャーで本塁打王」の夢を改めて強調した。

続きを表示

この記事のフォト

2017年11月18日のニュース