日本版チャレンジ、名称は「リクエスト」 9回で最大2回権利

[ 2017年11月14日 05:53 ]

日本シリーズ第2戦で本塁に滑り込むソフトバンクの今宮。リプレー検証でセーフの判定となった。右はDeNAの戸柱
Photo By スポニチ

 日本野球機構(NPB)の理事会と実行委員会が13日、都内で行われ、来季から日本版のチャレンジ制度である「リクエスト」の導入が正式に決定した。これまでは審判員が必要と判断した場合にのみ行われていたリプレー検証を、異議がある際に監督が要求することが可能になる。対象プレーも大幅に広がり、来年2月のオープン戦から実施される。

 来季から導入されるシステムは、大リーグなどの呼称「チャレンジ」ではなく「リクエスト」の通称を用いることになった。実行委後に会見したリプレー検証検討委員会の江幡秀則委員長(ヤクルト専務取締役連盟担当)は「審判に挑戦的な表現ではなく柔らかいものにした。審判とチームが協力し合って正しい判定を求める、ということ」と説明した。

 判定に異議がある際に、監督は審判にリプレー検証をするよう「リクエスト」をする。検証の適用範囲はこれまでの「本塁打かどうか」「本塁でのクロスプレー」などに加え、全ての塁でのアウト、セーフの判定などに広がる。来年2月の本拠地開催でのオープン戦からスタートし、公式戦全試合で行う。

 リクエストの権利があるのは監督だけ。行使する場合は速やかにベンチ前に出て、両手でモニターを意味する「四角」をつくって意思を伝える。1試合のリクエスト回数は9回までに最大2度で、判定が覆った場合は回数は減らない。延長戦では1度となる。検証で出た決定への異議は認められず、異議を唱えた場合は退場となる。

 大リーグとの大きな違いは、モニタリングする専用スタジオなどの設備ではなく、既存のテレビ映像を用いる点。検証時間は5分以内で、球場の大型ビジョンには審判員が確認しているのと同じ映像が流される予定だ。

 ▼オリックス福良監督 一塁のセーフ、アウトの判定なども加わるのはいいこと。ただ、映像を検証するためのカメラの数や位置が球場によって異なる。課題の一つだと思う。

 ▼日本ハム栗山監督 ルールにのっとってやるだけ。自分は勝利に生かせるように仕事をするだけ。

 ▼巨人・高橋監督 決まったことなので、ルール通りにやります。

 ▼ヤクルト小川監督 他のスポーツを見てもそうだし、時代の流れがある。より正確なジャッジを出せるという点ではいいと思う。

続きを表示

この記事のフォト

2017年11月14日のニュース